「時間的にも人手の面でも、遺族だけで遺品整理をするのは難しい」
「でも、遺品整理業者とトラブルにならないか心配・・・」
遺品整理サービスを活用したいと思いつつ、トラブルが心配で躊躇していらっしゃる方は多いのではないでしょうか?
そんな漠然とした不安をお持ちの方のために、まずは遺品整理業者との間でよくあるトラブルを6つご紹介します。
遺品整理サービスでよくあるトラブル6選
- なかなか作業が始まらない
- 解約しようとしたら、高額のキャンセル料を請求された
- 不当な高額請求や追加請求が発生した
- 必要な物まで処分された
- 相場以下の金額で買取られた
- 貴重品の盗難に遭った
決して安価とは言えない遺品整理サービスを利用する中で、巻き込まれたくないトラブルばかりですよね。
こうした遺品整理サービスをめぐるトラブルを防ぐためは、何より事前の下調べが重要。
なぜなら、現在の遺品整理の業界は、いわば玉石混交の状況だからです。
核家族化や高齢者のひとり暮らしの増加といったライフスタイルの変化により、遺品整理を業者に頼みたいと考える方は増えています。そんなニーズに伴い、遺品整理業者の数も顕著に増加。いまや遺品整理を扱う業者は、全国に約1万社あるといわれています。
選択肢が増えるのはユーザーにとって喜ばしいことですが、業者の数に比例して、遺品整理サービスに伴うトラブル案件も増加。
全国の消費生活センターには、「高額な追加料金を請求された」、「大切な遺品まで処分された」など、料金や作業内容に関する相談が寄せられています。
全国消費生活情報ネットワークシステムにおける「遺品整理サービス」に関する相談件数の推移
出典:国民生活センター,平成30年7月19日,こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル
また、遺品整理サービスはここ10年ほどで注目された新しい業種なので、法令上の定義がなく、
いわゆる「業法」も存在しません。このような現状も、トラブルの発生に繋がりやすいといえます。
Contents
1. 遺品整理サービスのトラブル事例
まずは冒頭でもお伝えした、以下6つのトラブル事例について詳しくご説明します。
- なかなか作業が始まらない
- 解約しようとしたら、高額のキャンセル料を請求された
- 不当な高額請求や追加請求が発生した
- 必要な物まで処分された
- 相場以下の金額で買取られた
- 貴重品の盗難に遭った
内容は、実際に国民生活センターや遺品整理サービスの比較サイトなどに寄せられた相談に基づいています。具体的なトラブルの経緯を知ることで、どんな問題に備える必要があるのかが分かるはずです。
1-1. なかなか作業が始まらない
見積もりの際に業者から、「今日契約すれば割引する」「他にも依頼が多くきているので、早く契約した方が早く作業できる」とせかされて契約したものの、明確な作業日がハッキリせず、ズルズルと先延ばしにされてしまうケース。特に、賃貸物件の場合に困ってしまうトラブルです。
埒が明かず、キャンセルをしようとすると高額のキャンセル料を請求されてしまう場合もあります。
【国民生活センターに寄せられた相談】
兄が亡くなったため、スマートフォンで検索して見つけた遺品整理事業者に兄宅に来てもらい、見積もりを出してもらうことにした。夫からその場では契約しないように言われていたが、事業者から、「今日決めてもらったら安くなる」、「早く決めた方が早く始められる」など言われたので、その場で324,000円で契約し、手持ちの24,000円を支払った。「土日のうちにポストに鍵を入れておけば週明けから準備を始める」と言われたので契約したが、週が明けても作業が始まる様子がなかったため、事業者に電話をしたところ、「作業日はまだ決まっていない」、「来週末からではどうか」と言われた。「賃貸の解約をしないといけないので、もっと早くしてほしい」と伝えたが、信用できない。クーリング・オフできるか。見積書を見返したら、作業日は「今月末まで」、「作業日の2日前まで違約金10%」と書かれているが、事業者から説明は受けていない。
(2018年4月受付、60歳代、女性、家事従事者、兵庫県)
引用:国民生活センター,平成30年7月19日,こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル,p2
1-2. 解約しようとしたら高額のキャンセル料を請求された
依頼者の事情や予定の変更により遺品整理サービスの解約を申し出たところ、高額なキャンセル料や違約金を請求されるケース。
契約時に費用の一部を前払いしているのに、その返還に応じないという悪質な事案もあります。
キャンセル料や違約金については、業者から事前に説明を受けていない場合が非常に多く、中には解約条件が記された契約書すら渡されていないというケースもあり、注意が必要です。
【国民生活センターに寄せられた相談】
遠方で一人暮らしをしていた母が亡くなったため、母が居住していた地域の便利屋に遺品整理をしてもらうことにした。親族が当該地域の近くに住んでいたため、親族立ち会いのもと、母宅の家財等を見てもらい見積もりを出してもらった。3日間の作業で費用は37万円であったが、その内容で了承し契約をした。後日20万円で作業してくれる事業者を見つけたため、契約した事業者にキャンセルを申し出たところ、キャンセル料として17万円を請求された。キャンセル料について説明はされておらず、高額で納得できない。
(2017年7月受付、60歳代、男性、給与生活者、岐阜県)
引用:国民生活センター,平成30年7月19日,こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル,p2
1-3. 不当な高額請求や追加請求が発生した
見積もりの際には説明がなかったオプション料金や廃棄物処理費用が発生し、不当に高額な請求をされてしまうケースです。
その多くが、見積もりの段階では安い印象を与え、実際に作業にとりかかってから「廃棄量が多いから」「想定外の作業だから」と言って、当初より2倍、3倍の高額請求を行うという手口をとっています。
【国民生活センターに寄せられた相談】
一人暮らしをしていた母が亡くなり、実家の遺品整理のため、インターネットで検索した事業者に電話して見積もりに来てもらった。見積金額は141,000円で、その内訳はスタッフ4人の人件費が76,000円、2トントラック1台25,000円、トラック1台分の廃棄物処理代4万円だった。他社との見積もりと比較して、この事業者に作業を依頼し、昨日作業に立ち会った。事業者はトラック1台分の荷物を積み込むと、4万円を先払いしてもらわないと廃棄物処理ができないと言うので現金で4万円を支払った。その後も荷物の処理のため、3往復し、その都度4万円を支払ったが、時間内に作業が終わらず荷物はまだ残っている。事業者から請求された金額は32万円で、当日持ち合わせていた20万円を現金で支払ったが、残金12万円を請求されている。見積もりの際、廃棄する荷物が多ければ追加費用が発生するという説明は聞いていない。見積書にもその記載はなく、契約書もない。残った荷物を廃棄して、見積金額以上の金額を返してほしい。
(2018年2月受付、60歳代、女性、給与生活者、滋賀県)
引用:国民生活センター,平成30年7月19日,こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル,p2
1-4. 必要な物まで処分された
事前に捨てないよう指示を出していたにも関わらず、作業員によって運び出され、処分されてしまったケース。
中には、破損されてしまう悪質な事案も発生しています。
【国民生活センターに寄せられた相談】
母が亡くなったので遺品を処分するために、インターネットで探した事業者3社から見積もりをとった。一番安い事業者に依頼し、2カ月前に作業員3人に作業してもらった。その場で自分が不要か必要か判断して近くにいた作業員に指示を出し、2トントラック3往復分の遺品を運び出してもらったが、翌日ラジカセがないことに気がついた。その後もDVDプレーヤー、ゲーム機、布団、辞書がないことが分かった。これらは自分の物で、遺品と分けて事業者に処分しないように指示したものであるが、誤って別の作業員が運び出したようだ。作業も遺品を乱暴に扱うなど雑であった。どうにかして取り戻したい。
(2017年10月受付、50歳代、男性、無職、愛知県)
引用:国民生活センター,平成30年7月19日,こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル,p3
1-5. 相場以下の金額で買取られた
遺品整理と併せて、不用品の買取りを行っている業者もいます。そんな業者が、故人の骨董品やコレクションなどを、相場より極端に安く買取ってしまうケース。
依頼人が「傷があるから値段はつかない」「人気がない品だから安い」といった業者の説明を真に受け、安く買い叩かれてしまうことは、少なくありません。
中には、業者に「価値がない」と言われ、数千円で買取りに出した骨董品が、後日同じ業者によって何十万もの値付けをされ、販売されていたことが発覚した事例もあるほどです。
依頼人が買取相場を分かっていないことにつけ込んだ手口です。
1-6. 貴重品の盗難に遭った
遺品整理をしながら、手癖の悪い作業員が貴重品を盗んでしまうケース。
大切に保管してあったはずの腕時計や指輪が盗難され、業者を問い詰めたところ、後日スタッフの一名が盗んでいたと謝罪された事例もあります。依頼人がすぐに気が付かなかったら…と考えると、ゾッとしますね。
また、高齢の方は自宅にまとまった金額をしまっておくことが多く、遺品の中から現金が発見されても、報告せず懐に入れてしまうこともあります。
窃盗罪が成立しうる、重大な犯罪です。
2. 遺品整理サービスのトラブル対策
ここまで見てきたようなトラブルに巻き込まれないためには、どうしたらよいのでしょう?
ここでは、遺品整理トラブルの予防対策として、
- 見積書・契約書の内容を把握する
- 用品の買取は、何社かの見積もりを比較する
- 貴重品や大切な遺品は、可能な限り先に引き上げておく
の3点についてご説明します。
各対策のポイントについても解説するので、ぜひチェックしてください。
2-1. 見積書・契約書の内容を把握する
業者から出された見積書や契約書は、ぼんやり眺めるだけではいけません。
平成30年に国民生活センターが発表したデータによると、寄せられた相談の7割以上が「契約・解約」に関するもので最もトラブルに発展しやすく、注意が必要です。
トラブルを避けるためには、必ず事前に、見積書や契約書の内容を十分に確認・把握しましょう。
「今日決めたら安くなる!」とせかされた場合でも、内容をよく確認しないままその場で契約をしてしまうのは非常に危険です。
中でも、キャンセル料や違約金については、よく確認しましょう。
キャンセルポリシーは業者が設定するものですが、発生する期間や料金などの条件が不明瞭なまま契約してしまい、金額の妥当性を巡るトラブルに発展するケースがあります。
【対策できるトラブル】
- なかなか作業が始まらない
- 解約しようとしたら高額のキャンセル料を請求された
- 不当な高額請求や追加請求が発生した
ポイント
見積書・契約書を確認する際には、以下に注意しましょう。
- 責任者印があるか
- 作業日
- 作業内容と金額内訳
- キャンセルポリシー
- 「~の場合は別途」と記載がある場合の費用明細
- 追加費用が発生する条件
2-2. 不用品の買取は数社の見積もりを比較する
不用品の買取価格を、遺品整理業者の言い値で即決してしまうのは危険です。必ず、3社以上の見積もり金額を比較検討して決定するようにしましょう。
比較することで、先述のように不当に安い金額で買取られてしまうトラブルを未然に防ぐことができます。
良心的な遺品整理業者なら、訪問見積もり時に買取品の査定額も出してくれます。それを参考にしながら、リサイクルショップなどに鑑定を依頼するのも有効です。
【対策できるトラブル】
- 相場以下の金額で買取られた
ポイント
骨董品や美術品、趣味のコレクションなど、素人では相場がわからないものは、
その分野専門の買取業者に鑑定を依頼するようにしましょう。
遺品整理業者やリサイクルショップより、高値で買取ってもらいやすいです。
2-3. 貴重品や大切な遺品は可能な限り先に引き上げておく
保管場所が分かっている貴重品や、故人の大切な思い出の品は、事前に別の場所へ移動させておくことをおすすめします。
遺品整理業者に誤って処分されたり、盗難されたりするリスクを軽減することができます。
もし、移動させる場所がない場合は、金庫に保管しておく、ひとまとめにして手元に置いておくなどの対策をとりましょう。
【対策できるトラブル】
- 必要な物まで処分された
- 貴重品の盗難に遭った
ポイント
貴重品を引き上げておくことに加え、業者には依頼者の許可なく遺品を引き取らないよう、厳命しておくことが重要です。
どこに貴重なものが仕舞われているのか分からない状況で、すべてを事前により分けて置くことは難しいもの。
業者にまず仕分けてもらい、保管する・しないの判断は、必ず依頼者が行いましょう。
3. トラブルを引き起こす悪質遺品整理業者の特徴
そもそもトラブルを引き起こすような悪質業者は、避けて通りたいところ。
そこで、悪質業者にありがちな
- 他と比較して、料金が安すぎる
- 業者情報が公開されていない
- 現場を見ないで本見積を出す
- 必要以上に契約をせかす
という特徴についてご説明します。
こうした特徴が目立つ業者については、候補から外しておいたほうが安心です。
3-1. 他と比較して料金が安すぎる
依頼者にとって、低価格であることは大きな魅力です。
しかし、地域の相場と比較して、極端に安い業者の場合は、何か理由があると考えた方がよいでしょう。
トラブル事例でご紹介したように、後から理由をつけて高額な追加請求を受ける可能性や、廃棄物処理代を支払わずに不法投棄をしている場合が考えられます。
ポイント
料金が安すぎる場合、以下2点を確認しましょう。
- 少なくとも3社以上の見積もりを比較する
- 見積もり金額の内訳を確認する
3-2. 業者情報が公開されていない
ホームページやチラシ、名刺などに、業者の詳細情報が掲載されていない場合、優良業者ではないと疑った方がよいでしょう。基本的な会社概要すら公開されていない場合は、利用しない方が安全です。
信頼や実績のある業者であれば、会社情報に加え、スタッフの紹介や過去の実績などについて、公式ホームページなどで詳しく公開しています。
ポイント
見積もりを頼む前に、必ずホームページで以下を確認しておきましょう。
- 会社の所在地
- 電話番号
- 代表者名
- 設立日
- 所持資格
- 過去の実績
3-3. 現場を見ないで本見積を出す
遺品整理を業者にお願いする上で、訪問見積もりは必須です。
ご時世柄、電話やメールだけで見積もりを出すのは良心的だと思うかもしれませんが、物量やその種類、部屋の大きさなど、現場を直接確認せずに出された見積もりは当てになりません。
先述の通り、「廃棄量が多いから」「想定外の作業だから」と、何かと理由をつけて後から高額請求をされる可能性が高いため、避けるようにしましょう。
3-4. 必要以上に契約をせかす
遺品整理業者の中には、執拗に営業電話や訪問を繰り返したり、強引に契約を迫ったりするものもいます。
「今決めたら安くなる!」と、こちらに考える猶予を与えないほどせかす業者も要注意です。
良い業者は遺族を思いやる対応をしているため、検討する旨を伝えれば強引に推し進めようとはしません。
ポイント
高齢者や女性がひとりで対応すると、威圧的な物言いで契約させられてしまうケースがあります。
出来る限り、友人や家族に立ち会ってもらいましょう。
4. 優良な遺品整理業者を見分けるチェックポイント
ここまで、トラブル事例や悪質業者の特徴についてご説明してきましたが、遺族の方の気持に寄り添い、真摯に遺品整理に向き合う業者も、もちろん多数あります。
そうした優れた業者を見極めるために、
- 実績が豊富か
- 訪問見積もりが無料か
- 対応や説明が丁寧か
- 「遺品整理士」の資格をもっているか
- 「一般廃棄物収集運搬許可証」をもっているか
という5つのチェックポイントをご説明します。
4-1. 実績が豊富か
新規参入が多く、遺品整理の作業自体に不慣れな業者も多い中、長く地域に根ざし実績がある業者は信用できます。
まずは問い合わせ前に、公式HPで公開されている過去の実績を確認しましょう。
掲載がなければ、「この地域で何年営業されていますか?」「遺品整理の実績は何件ですか?」と質問してみるのも有効です。
遺品整理サービスを提供する業者の多くは、不用品回収や便利屋といった、他サービスと併せて遺品整理を行っています。実は、遺品整理の前例はほとんどない業者も少なくないのです。
そういった会社が不用品回収と同じ感覚で遺品整理をすると、本来は取っておくべき遺品まで処分してしまうなど、トラブルに繋がりかねません。
ごみの分別だけではなく、貴重品の散策や廃棄物の適切な処理などには、経験が必要です。
満足度の高い遺品整理にするためにも、実績豊富な業者を選びましょう。
4-2. 訪問見積もりが無料か
先述の通り、見積もりの際には、必ず現場を見てもらう必要があります。
訪問見積もりに対応していない業者は、後から理由をつけて高額請求をしてくる可能性があるので、避けるようにしましょう。
また、ほとんどの遺品整理業者は無料で訪問出張見積もりを行っています。
複数社の見積もりを比較検討するためにも、無料で対応してくれる遺品整理業者を選ぶようにしましょう。3社~5社の見積もり金額を比較できるのが理想です。
4-3. 対応や説明が丁寧か
問い合わせの段階で、対応や説明が丁寧か、というのも重要なチェックポイントです。
優良な業者であれば、遺族の想いに配慮した丁寧な対応をとってくれます。
逆に対応が乱暴な場合、遺品整理も雑に行われてしまう危険性が高いので、避けた方がよいでしょう。
また、見積書の内容についても、しっかり説明をしてくれる業者は信用できます。
依頼者が納得できるまで、懇切丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
4-4. 「遺品整理士」の資格をもっているか
「遺品整理士」とは、一般社団法人・遺品整理士認定協会の認定資格。
遺品整理の扱いや法律に関する講義を約2か月受講し、合格した人だけが取得できます。合格率は65%程度で、2年毎に更新が必要です。
遺品整理サービスは無資格ではじめられるため、個人や便利屋などが続々新規参入している状況の中、遺品整理士の資格は、信頼できる業者の一つの基準となりうるでしょう。
4-5. 「一般廃棄物収集運搬許可証」をもっているか
不用品を適切に処分するには「一般廃棄物収集運搬許可証」を持っているか、許可証を持った業者に委託する必要があります。
他社と比較して極端に料金が安い業者に依頼した結果、不法投棄をしていたというトラブルは少なくありません。
しかも恐ろしいことに、捨てられた遺品から個人情報が判明した場合、持ち主である遺族が警察の取り調べを受けたり、責任を問われたりする可能性があるのです。
遺品整理では、不用品をごみとして処分することが多いため、事前に資格の有無を確認しておきましょう。
遺品整理はリスクベネフィットにお任せください
私たちは片付け屋ではありません。だからこそこだわる部分があります。
- ごみを分別するのではなく、貴重品を徹底して探す
- ごみを不正処分しない為に市区町村と廃棄物の協議を行う
- 遺品を探す人間は信頼がおける社員だけで行う
その結果、他社よりも時間がかかる事が殆どです。
非効率で、商売としては…との考えもありますが、
遺品整理は商売だけではなく生き様として提供するサービスなのです。
遺品整理に付随して、遺品買取や不動産売買、植木の剪定、家屋の解体、御焚き上げなど
なんでもご相談ください。
当社ができない事があれば専門家をご紹介致します。
5. 万が一、遺品整理トラブルに巻き込まれたら
事前に下調べをしていても、予期せぬトラブルに見舞われることもあります。
万が一、遺品整理業者とトラブルになってしまった場合は、
- 契約を撤回するなら、クーリング・オフできるかを確認
- 不審に思うことがあれば、早めに専門家へ相談
という2点に留意して対応しましょう。
5-1. 契約を撤回するなら、クーリング・オフできるかを確認
契約を解除したい場合や、不当なキャンセル料を請求された場合は、「クーリング・オフ」が適用できるか確認しましょう。
「クーリング・オフ」とは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
あくまでも強制や不意打ちなど、消費者に不利な状況で契約したことが前提で、消費者自らが店舗を訪れたり、業者を自宅に呼んだり、インターネット通販にアクセスして商品を購入するなどの場合は、対象になりません。
単なる見積りのために訪問を要請した業者とその場で契約をした場合は、訪問販売に該当し、期間内ならキャンセル料を支払うことなく解決できます。
契約書を交わした日を1日目とし、8日以内にクーリング・オフする旨を書面で業者に伝えましょう。
クレジット契約をしている場合は、クレジット会社にも同時に通知します。
「特定記録郵便」または「簡易書留」など、発信の記録が残る方法で送付し、コピーや送付の記録は一緒に保管しておきましょう。
5-2. 不審に思うことがあれば、早めに専門家へ相談
遺品整理は人生に数回経験するかどうか、という出来事です。不慣れな上に、トラブルに巻き込まれてしまったら、不安でいっぱいになってしまうでしょう。
そんな時にはひとりで抱え込まず、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
場合によっては完全に問題を解消することが難しいかもしれませんが、プロのサポートにより、効率的に、よりよい解決策へ近付けます。
5-2-1. 強引な営業や恐喝は、警察へ相談
恐喝まがいの営業を受け恐怖を感じた場合は、「#110」に連絡して警察に助けを求めましょう。
強引に契約しようとするしつこい勧誘や、業者の横暴な振る舞いで怖い思いした場合などが該当します。
警察官に駆けつけてもらいたいような緊急性がない場合には、全国共通の「警察相談専用電話(#9110)」に電話をかけ、警察に相談するという手段もあります。
犯罪の発生には至っていない場合でも、悪質商法などについて相談が可能です。相談の内容に応じて、専門の窓口を案内される場合もあります。
5-2-2. トラブルになったら、早めに消費生活センターへ
遺品整理の契約や内容についてトラブルになったら、国民生活センターの「消費者ホットライン(#188)」に相談しましょう。
消費生活全般におけるトラブルや被害などの相談を受け付けており、必要に応じて専門家を紹介するなど解決に向けたサポートをしてくれます。
誰もがアクセスしやすい相談窓口なので、不審に思うことがあれば一人で抱え込まず、相談してみましょう。
早めに相談することで、被害の拡大を防ぐことができます。
5-2-3. 不正や不法投棄などの相談は、遺品整理不正防止情報センターへ
遺品整理サービスにおける不正や不法投棄などの報告・相談は、「遺品整理不正防止情報センター」の窓口に連絡することもできます。
「遺品整理不正防止情報センター」は、遺品整理サービスに伴う社会問題やトラブルを防止するために設立された窓口です。相談内容に応じて、関係機関や消費者センターと連携して対処してくれます。
相談内容例は、以下の通りです。
- 住居などに傷をつけられた
- 見積もりの内容が不明瞭である見積もりと請求額が違う
- 遺品を不法投棄された
- 遺品をゴミのように扱う
問い合わせ方法は、電話やFAX、郵送、専用メールフォームに加え、「LINE不正防止窓口」も用意されているので、随時気軽に連絡できます。
5-2-4. 解決できない問題は、弁護士へ相談
各窓口に相談しても解決に至らなかった場合は、法律の専門家である弁護士へ相談しましょう。
日本弁護士連合会の「全国の弁護士会の法律相談センター」からお近くの弁護士を探せば、相談料金も明記されているので、安心して相談予約ができます。
6. まとめ
いかがでしたか?
遺品整理サービスに伴うトラブルの内容と、トラブルを回避するための対策や業者選びについてご理解いただけたと思います。
この記事の内容をまとめると、以下の通りです。
遺品整理サービスでは、以下のようなトラブル事例がある
- なかなか作業が始まらない
- 解約しようとしたら、高額のキャンセル料を請求された
- 不当な高額請求や追加請求が発生した
- 必要な物まで処分された
- 相場以下の金額で買取られた
- 貴重品の盗難に遭った
トラブルを予防するための対策は以下3つ
- 見積書・契約書の内容を把握する
- 用品の買取は、何社かの見積もりを比較する
- 貴重品や大切な遺品は、可能な限り先に引き上げておく
トラブルを引き起こす悪質遺品整理業者の特徴は、以下4つ
- 他と比較して、料金が安すぎる
- 業者情報が公開されていない
- 現場を見ないで本見積を出す
- 必要以上に契約をせかす
優良な遺品整理業者を見分けるチェックポイントは、以下5つ
- 実績が豊富か
- 訪問見積もりが無料か
- 対応や説明が丁寧か
- 「遺品整理士」の資格をもっているか
- 「一般廃棄物収集運搬許可証」をもっているか
万が一、遺品整理トラブルに巻き込まれたら
- 契約を撤回するなら、クーリング・オフできるかを確認
- 不審に思うことがあれば、早めに専門家へ相談
以上です。
この記事を参考に、信頼できる遺品整理業者に巡り合い、気持ちの良い遺品整理となることを願っています。