「孤独死の現場にはどうしてウジ虫が発生するんだろう?」
「ウジ虫って孤独死とどんな関係があるの?」
この記事をご覧のあなたは、孤独死とそこに湧いたウジ虫の凄惨な現場を目の当たりにして、驚かれているのではないでしょうか。一方で、どうして遺体のある場所にウジ虫が湧くのか、疑問に思っていることでしょう。
理由は、死臭に誘われたハエが遺体に卵を産み付けるからです。
その孵化したものが、ウジ虫になります。
もしあなたがこのような現場に遭遇した場合は、特殊清掃業者など現場処理のプロに依頼し、しっかりと害虫駆除をしたうえで、消毒消臭の対策を施さなければなりません。
なぜなら不完全な清掃作業では、死臭を発生させる体液や遺体などが現場に残ってしまい、またすぐにウジ虫の涌く状況を作ってしまうからです。
そこで今回この記事では、孤独死になぜウジ虫がわいてしまうのか、その理由について触れながら、特殊清掃業者に依頼すべき2つの理由について述べていきます。
この記事をお読みいただければ、孤独死からウジ虫が発生するまでの理由と経過、ウジ虫が周囲に与える悪影響、そしてそのような現場に遭遇した際、特殊清掃業者に依頼すべき理由について、明確に知ることができます。
状況を悪化させないためにも、ぜひご一読ください。
Contents
1.孤独死でウジ虫が発生する理由
冒頭でも触れたように、孤独死は発見までに時間がかかればかかるほど、死臭が発生し、ハエを呼び寄せます。そのうちハエが遺体に卵を産みつけ、それが孵化してウジ虫が発生します。
そもそもハエは、動物の排泄物や死骸、腐った食品などに卵を産み付ける習性があります。驚いたことに、メスが一生のうちに生む卵は500個とも言われています。
こうした卵が、「孵化→ウジ虫→さなぎ→成虫(ハエ)」のサイクルを経てハエになるまでは、たったの2週間です。
そのため、孤独死を長く放置すればするほど、集まってくるハエの量が増え、結果的に大量のウジ虫が遺体に湧く原因になってしまうのです。
アース製薬のサイトによれば、ウジ虫からハエになるまでのサイクルは以下の通りです。
- 卵期間【約1日】
- 孵化してウジ虫として活動する期間【約1週間】
- さなぎになる【4~5日間】
- 成虫(ハエ)になる
※気温20度、イエバエの場合
しかし、気温が30度になると、ウジ虫でいる期間とさなぎの期間は、それぞれ4.5日となり、卵が孵化してから成虫になるまでのスピードが格段に早まります。
そのため、暑い夏場は冬場に比べても、ウジ虫の発生数が大量になってしまいます。
孤独死の発見が早ければ早いほど、こうした害虫の発生はある程度防げますが、逆に発見が遅ければ遅いほど、閉ざされた室内では、「産卵→孵化→ウジ虫→さなぎ→成虫」のサイクルが、約2週間単位でどんどん行われて行きます。
そのため、孤独死を見つけた時には、部屋中が数えきれないほどのハエとウジ虫で覆われてしまい、直視できない凄惨な現場となってしまうのです。
2.孤独死で発生したウジ虫が与える被害3つ
孤独死から発生したウジ虫やハエは、近隣住民へ様々な悪影響を及ぼします。
一体どのような被害があるのか、具体的に見ていきましょう。
2-1.病原菌をまき散らし健康を脅かす
前述したように、ハエは動物の排泄物や死骸、腐敗した食品などを好んで産卵します。そのため、ハエには人体にリスクのある病原菌が付着しており、食品を介して知らず知らずのうちに、私たちの体内に摂取してしまう恐れがあります。
ハエの運搬してくる病原菌としては、たとえば以下の様なものがあります。
- 大腸菌
- サルモネラ菌
- 黄色ブドウ球菌
- O157
- 赤痢菌
- コレラ菌
- 腸炎菌 など
上記の病原菌は、人にとっては重篤な病気を引き起こす原因となります。
場合によっては命を奪われかねないものもあり、ハエが危険な害虫であることがわかります。
2-2.近隣住民の精神的ストレスを増やす
ウジ虫やハエは、どんなに締め切った室内であっても、わずかな隙間を見つけて外へ出ていく場合があります。そのため、共有のベランダを伝って隣室へ入っていったり、干していた洗濯物にびっしりハエがついていたり……。
害虫によるさまざまな被害が報告されています。
こうした害虫は、衛生的のみならず、精神的にも近隣住民に大きなストレスを与えてしまいます。
害虫が飛び回っているのが怖くて、安心した日常生活を送れない原因にもなります。
そもそも、孤独死のあった現場では、一体どれぐらいの害虫を見かけるようになるのでしょうか?
下記のデータを参考にしてみましょう。
引用:「一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会」のレポートより
つまり、「虫の発生」という異常事態が、孤独死に気が付くきっかけになるのですから、相当な数の虫が建物内に発生していることが想像できます。近隣住民にとってこれほど気味の悪いことはないでしょう。
このように、大量のハエやウジ虫の発生は、孤独死した方の室内にのみとどまるのではなく、近所の住民たちの目に触れる場所にも現われ、大変大きな精神的苦痛を与えることになるのです。
2-3.部屋の復旧に費用がかかる
長く放置された孤独死により、大量の虫が発生してしまうと、部屋の復旧に大掛かりな費用が掛かる場合があります。
なぜなら、長く発見されなかった孤独死の場合、ハエやウジ虫のみならず、腐臭に引き寄せられたゴキブリや、そのゴキブリを捕食するためにやってきたネズミなどの害虫・害獣で部屋がひどく汚染されてしまうからです。
この場合、死臭のしみついた壁紙や畳を替える以外にも、害虫や害獣の徹底的な駆除作業が追加で必要になります。もちろん、消毒・消臭作業も必須なので、作業時間や作業人員が多く必要になり、それに伴って予想外の金額が出ていくことになります。
3.ウジ虫被害を悪化させないためには特殊清掃業者に駆除を依頼する
孤独死から発生した害虫は、特殊清掃業者に駆除を依頼するのが一番です。
なぜなら、孤独死はしっかりと消毒・消臭後処理を施さないと、室内に死臭が残ってしまい、再びハエを寄せ付ける原因になってしまうからです。
そうならないためには、孤独死を発見した場合は、すみやかに特殊清掃業者に連絡し、作業を依頼することをおすすめします。特殊清掃業者は、事故や自殺、災害などの非日常的な現場に数多く立ち会い、専門的な技術と機材を駆使して、現状復旧を果たしているので、徹底した清掃対策をしてくれます。
この章では、特殊清掃業者に依頼すべき理由2つと、彼らの作業内容を詳しくご紹介いたしましょう。
3-1.特殊清掃業者に依頼すべき理由2つ
特殊清掃業者に孤独死のあった部屋の清掃を依頼すべき理由は、次の通りです。
①ハエが寄り付く原因となる死臭を、完全に消臭できる
前述したように、ハエは人や動物から発する死臭を敏感に感じ取り、その亡骸めがけて飛んできます。そして、亡骸に直接卵を産み付けて孵化させるわけですが、このようなハエを寄せ付けないためには、原因となる死後のニオイをしっかり消臭することが重要です。
その点特殊清掃業者は、消臭作業において臭気成分を完全分解するオゾンや、消臭を助ける薬剤、そしてニオイを封じ込めるコーティングなどの技術を用いて、根本的な問題解決にあたってくれます。
②特殊清掃業者ならではの、害虫駆除を合わせてやってくれる
特殊清掃業者に依頼すべき2つ目の理由として、ウジ虫をはじめとした害虫駆除の対策も同時にやってくれることが挙げられます。
害虫は1匹でも室外に逃がしてしまうと、近隣で次々と発生してしまったり、病原菌を媒介してしまう可能性があります。
そのため、駆除する際は1匹残らず徹底的な退治が必要であり、特殊清掃業者ならそれが可能です。
3-2.特殊清掃業者が害虫駆除をするまでの流れ
それでは、ここで特殊清掃業者がウジ虫やハエなどの害虫駆除において、実際にどのような手順で作業を進めているのか、詳細を見てみましょう。
孤独死のあった部屋の害虫駆除は、主に以下の手順で行われます。
- 【STEP1】部屋を閉め切りハエやウジ虫が外に出ないようにする
- 【STEP2】殺虫剤を散在してある程度虫を退治する
- 【STEP3】その後作業員が入室し、汚染箇所を清掃する
- 【STEP4】不用品を排除し、再度殺虫剤で害虫を退治する
- 【STEP5】脱臭機を用いて室内を消臭する
以下詳しく説明していきましょう。
【STEP1】部屋を閉め切りハエやウジ虫が外に出ないようにする
大量のハエは、部屋のドアを開けた瞬間に外へ出てしまうため、近隣の迷惑になります。
そのため駆除作業時は、基本的に部屋のすべての扉や窓を閉め切った状態で行います。
【STEP2】殺虫剤を散在してある程度虫を退治する
手始めに、大量に飛び回るハエや這い回るウジ虫を駆除するため、ガス状の殺虫剤を空気中に噴霧します。ある程度殺虫できたら、完全防護の清掃作業員が室内に入ります。
【STEP3】その後作業員が入室し、汚染箇所を清掃する
その後部屋を確認し、汚染されている箇所があれば徹底的に清掃していきます。
孤独死は長く発見されず放置されている場合が多いため、体から体液が流れじゅうたんや床、畳などにシミを作ってしまいます。
こうした汚染箇所をしっかり清掃・消臭しなければ、またハエを寄せ付ける原因となってしまうため、ひとつひとつ丁寧に確認しながら、作業を進めていくことが重要です。
【STEP4】不用品を排除し、再度殺虫剤で害虫を退治する
家財道具や遺品なども、死臭が染み付いてしまい取れない場合が多々あります。それでも、遺族が希望される場合は消臭対策を施したうえで、ご家族の元にお返しします。
その他不用品は、すっきり処分します。
こうして広くなった室内で、再び殺虫剤を散在し、丁寧に害虫を駆除していきます、
【STEP5】オゾン脱臭機を用いて室内を消臭する
すっかりきれいになった最後の仕上げは、オゾン脱臭機を使用した消臭作業です。脱臭機を用いて臭い成分を除去し、元通りの快適な暮らしをはじめることができます。
4.孤独死のウジ虫駆除にお困りならリスクベネフィットへ
前述したとおり、孤独死の現場は、大量発生したハエやウジ虫が予想されるため、健康上のリスクを避けるためにも、室内清掃は特殊清掃作業員にお任せする必要があります。
「そうはいっても、一体どうやって業者を選べばいいのかわからない」
「少しでも安心できる業者に依頼したい!」
と多くの方が頭を悩ませているかもしれません。
そんなときは、迷わず「リスクベネフィット」へご相談ください。
特殊清掃・災害復旧などで過去8000件以上の現場で作業をしてきた当社では、孤独死の作業においても、多くの実績があります。また、以下のような特徴があるため、安心して作業をお任せしていただけます。
リスクベネフィットにウジ虫君除を依頼するメリット
- 特許技術を駆使し完全消臭ができる
- 近隣へ徹底的に配慮して作業する
- 安心のパック料金でわかりやすい
4-1.特許技術を駆使し完全消臭ができる
リスクベネフィットでは、特許出願中のプロ業者ならではの消臭・消毒作業を実施します。
詳しく見ていきましょう。
薬剤散布
リスクベネフィットでは、徹底した消毒をしていきます。
孤独死の現場で発生する臭気成分を研究し、その結果を考慮した薬剤を使用しています。
使用される消毒剤は、「酵素」「加速化過酸化水素」の2種類です。
どちらも人の体に無害なものですので、安心してお任せいただけます。
オゾン燻蒸
消毒効果の高い「オゾン」を駆使し、臭気を分解します。
建材にしみこんでしまったニオイも、オゾン燻蒸で根本からニオイを除去することができます。
地球上で2番目に強い物質だとされる「オゾン」を使用し、臭気成分を酸化分解することで、換気に2年はかかる孤独死現場の悪臭を、1~2日程度で消臭します。
コーティング
さらに臭気の染み付いた建材などには、専用のコーティング剤「シャダーン」を使用し、臭気を封じ込めていきます。「シャダーン」を塗布した面には、強い皮膜ができ、臭気成分が漏れ出てくるのを防いでくれます。
こうしたコーティングを施すことで、今ある建材をそのまま再利用することが可能です。
リフォーム費用の節約にもなり、何かと費用のかかる孤独死の後処理をするうえでも、経済的に助かります。
4-2.近隣へ徹底的に配慮して作業する
孤独死やその他特殊清掃の現場において、お客様がもっとも心配されていることの1つが、「近隣住民の方へ異臭で迷惑をかけていないか?」「孤独死だということが変な噂になって広まるのではないか?」といった点です。
このようなご心配ごとに対して、リスクベネフィットでは下記のような対策を実施しています。
- 居室や建物を完全密閉し、臭気の漏れを防ぎます
- 特殊清掃業者と分からないように、他の業者を装います。
- ビジネス街、住宅地、商店街など、さまざまな作業環境に適した時間帯で作業をします。
お客様が作業後も、スムーズに日常生活を維持していけるよう様々な工夫をすることが可能ですので、都度ご相談ください。
4−3.安心のパック料金でわかりやすい
特殊清掃とは、普段なかなか触れることのない分野のため、作業費用がどれぐらいになるのかご不安の方も多いと思います。
リスクベネフィットでは、利用者の方にわかりやすく理解していただくために、安心のパック料金をご用意しています。
ぜひご利用ください。
また、リスクベネフィットで手掛けてきた「孤独死」に関する事例は、下記でご確認いただけます。
実際の現場では、どのような判断のもと作業が行われたのか、より詳しい内容を知ることができますので、ぜひあわせてお読みください。
お問い合わせは、フリーダイヤルもしくはメールフォームにて受け付けております。各支部へお問い合わせ下さい。
5.まとめ
今回は孤独死が原因で湧いてしまうウジ虫と、特殊清掃業者の消毒・消臭作業が必須な理由について述べました。
そのうえで、特別清掃業者が孤独死の現場を清掃する際は、以下のようなステップを踏んでいくことをお伝えしました。
特殊清掃業者が害虫駆除をするまでの流れ
- 【STEP1】部屋を閉め切りハエやウジ虫が外に出ないようにする
- 【STEP2】殺虫剤を散在してある程度虫を退治する
- 【STEP3】その後作業員が入室し、汚染箇所を清掃する
- 【STEP4】不用品を排除し、再度殺虫剤で害虫を退治する
- 【STEP5】脱臭機を用いて室内を消臭する
上記のような流れで特殊清掃業者は害虫を残らず駆除してくれるため、ウジ虫やハエの退治は安心してお任せすることができます。
今回の記事内容をぜひ頭の片隅にいれていただき、いざという時は慌てず、落ち着いて対応できるようにしましょう。
本記事があなたの不安を払拭する一助になれたら幸いです。
【参考】
ハエの成長
https://www.earth.jp/gaichu/wisdom/hae/article_001.html
ハエの習性
https://fumakilla.jp/foryourlife/97/
駆除の仕方
https://cyoka-s.com/news_post/tokusyuseisou-ujimushi/