つらいことがあって、アルコールに逃げてしまった夜。
一人暮らしの部屋で、高熱を出し、誰にも頼れないまま布団の中で苦しんでいるとき。
「もしも今、倒れたり、容態が急変したりしたら、誰か気付いてくれるかな…?」
今のあなたは、心が弱っていて、このように自分が孤独死してしまうのではと、不安になっているのかもしれません。
実は、孤独死は高齢者に限った話ではありません。
そして40代未満の女性の孤独死は少なくないんです。
つまり、あなたが今抱いている不安は、現実になり得るかもしれません!
万が一孤独死してしまった場合、あなたの遺体には次のような事態が発生します。
まず、現場に駆け付けた警官が遺体の様子を確認するために、下着も含めて服をすべて切り裂いて脱がせます。
他殺の疑いなど、事件性を確認するためです。
さらに死亡推定時刻の判断などで、直腸に温度計を入れられます。
股も、臀部も、何もかもさらけ出さなければいけません。
死後時間が経った遺体には、ハエが卵を産みつけているので、体中ウジ虫まみれにもなっているでしょう。
ここまで必死に働いて、周囲の期待に応えようと頑張って生きてきたのに、こんな悲惨な死に方、誰もしたくないですよね。
安心してください。女性の孤独死を防ぐために、今からあなたができる方法はしっかり用意されています。
この記事では、あなたが孤独死の不安から少しでも解放されることを願い、予防法を含め、次のことを紹介しています。
【この記事で分かること】
- 孤独死予備軍かどうかが確認できる女性向けチェックリスト
- 女性の孤独死を防止するためにできる4つのこと
- 万が一の孤独死に女性が備えるための方法
この記事を読めば、今抱えている不安が軽くなり、明日からまた前を向いて過ごせるようになります。
孤独死の不安を解消し、あなたらしい健やかな日々を送るための、ヒントにしてみてくださいね。
Contents
1.女性の孤独死は少なくない
「まさか自分が孤独死なんて、するわけない」と思っているかもしれませんが、実は女性の孤独死は少なくありません。
たとえば仕事で大きな失敗をした、恋人とのつらい別れを経験した、大切な人が亡くなった…。
こうした出来事がきっかけで心を病み、自分の身の回りの世話ができなくなる女性は多いです。
これをセルフネグレクト状態と呼びます。
心を病んだ結果、誰にも助けを求められないまま、死んでしまうケースが後を絶たないのです。
【セルフネグレクトとは】
セルフネグレクトとは、さまざまな理由により自己管理が困難になった人が、生活環境の改善や健康管理を放棄してしまう状態を指しています。
精神的なダメージや心理的問題、貧困による生活の困窮をきっかけに発症することが多いです。
セルフネグレクト状態に陥ると、入浴や歯磨き、洗濯や掃除など、普通なら当たり前にできることができなくなってしまいます。
また、具合が悪くても病気に行かなくなり、危険な状態にもかかわらず、周囲に助けを求めなくなります。
若い女性の孤独死は高齢者とは違って、身体的に不自由のないことがほとんどです。
そのため、本来ならば、誰かに助けを求めたり、病院に足を運んだりして、孤独死を防ぐことができます。
しかし、セルフネグレクト状態に陥った女性は、問題を一人で抱え込んでしまいやすいです。
その結果、周囲が危険な状態に気づくことすらできずに、死に至ってしまうケースが少なくありません。
実際に、女性の孤独死には次のような実状があります。それぞれ解説していきましょう。
1-1.女性の孤独死は40代までの比率が高い
冒頭で解説した通り、女性は40代までの孤独死の比率が高いです。改めて、以下のグラフをご覧ください。
出典:一般社会法人日本少額短期保険協会孤独死対策委員会「第5回孤独死現状レポート」
このように、男女の孤独死の年齢別での比率でみると、40代までは男性よりも女性のほうが比率が高いことが分かります。
実は、孤独死の総数に対する年齢別の比率をみると、女性は16.9%と2割にも満ちていません。
そのため、世間での印象では孤独死は「高齢者の男性に多い」との見方が強いといえます。
※参考:一般社会法人日本少額短期保険協会孤独死対策委員会「第5回孤独死現状レポート」
にもかかわらず、40代までは女性は男性よりも比率の上では上回っています。
全体を見ると、女性はどちらかといえば若い世代のほうが孤独死のリスクが高いといえるのです。
1-2.女性の孤独死は自殺率が高い
また、女性の孤独死の原因としては「自殺」が男性よりも多いことが分かっています。
以下は、自殺による孤独死の割合をグラフにしたものです。
出典:一般社会法人日本少額短期保険協会孤独死対策委員会「第5回孤独死現状レポート」
これを見てわかるように、自殺によって孤独死する女性の割合は男性の約2倍であることが分かります。
また、年代別の自殺者の割合を見ると、30代までは男性より高いとの結果になっています。
しかも、女性の自殺による孤独死が最も多いのは、なんと20代までとの驚きの結果に。
出典:一般社会法人日本少額短期保険協会孤独死対策委員会「第5回孤独死現状レポート」
自殺により孤独死してしまった女性の35%が、10代、または20代で亡くなってしまったといえるのです。
このように、若い世代の女性にとって孤独死は深刻な問題と捉える必要があるのです。
2.孤独死した女性に起きること
女性の孤独死は少なくないとはいえ、「すぐ見つけてもらえれば、あまり問題はないよね?」と感じているかもしれません。
しかし、孤独死の多くが死後数日経ってから発見されています。その結果、次のような悲惨な状態になっていくのです。
孤独死した女性に起きること
- 死後数日で遺体が腐敗し始める
- 大量のハエに卵を産み付けられる
- 害虫や害獣が大量発生する(食べられることも)
- 溶けて原型を留められなくなる
- 髪や皮膚も剥がれ落ちてしまう
- 内臓が部屋や敷地内に置き去りにされる
中でも髪の毛や皮膚が剥がれ落ちるのは、想像するだけでも耐えきれないと感じる女性が多いでしょう。
つまり、遺体は警察に回収されても、髪の毛や皮膚はその場に残されたままとなるかもしれません。
それだけではありません。遺体を回収する際、警察は遺体の状態を確認するために、着ていた衣服を、下着も含めてすべて切り裂きます。
そして死亡推定時刻を推測するために、直腸に温度計も入れられます。
自殺に限らず、死ぬと全身の筋肉が弛緩するため、汚物も出てきてしまいます。
警察とはいえ、知らない人に、そんな姿をすべて見られることになるのです。
また、近隣住民にも匂いや害虫による被害が及びます。隣人に一生のトラウマを植え付ける可能性もあるでしょう。
そして孤独死した現場の片付けと向き合わなければいけないのは、家族や連帯保証人、大家です。
特殊清掃業者に多額の費用を払い、死後の片付けを行わなくてはいけないのです。
このように、孤独死は多くの人に迷惑をかけてしまいます。
3.あなたも孤独死予備軍?女性向け孤独死チェックリスト
先述したように、孤独死は悲惨な末路を辿るケースが多いです。できれば、孤独死は避けたい…そう思う女性が多いでしょう。
これまで頑張って働いて、複雑な人間関係も何とか乗り切って、嫌なことにも耐えて生きてきたのに、腐敗して人に迷惑をかけて死んでしまうなんて、悲しすぎます。
まずは、今あなたが孤独死予備軍に当てはまっているかどうかをチェックしてみましょう。
女性向け孤独死チェックリスト
✓ 歯磨き・洗顔・入浴など身の回りを整えることができない
✓ 自宅がゴミ屋敷のように不衛生になっている
✓ 電気がつかないなど、住環境が不十分なまま放置している
✓ 昼夜逆転など生活リズムが崩れている
✓ 栄養を考えた食事がとれていない
✓ 一人暮らしである
✓ 友人・恋人・家族が近くにいない
✓ 散財癖または極端な節約をしている
上記のチェック表に、何個も当てはまる場合には注意が必要です。
しかし、当てはまったからと言って孤独死してしまうわけではありません。
孤独死を予防する方法もあるので、今日から孤独死を防ぐ行動を始めてみましょう。
4.女性が孤独死を防止するためにできること
ここまで、女性はセルフネグレクトに陥るために孤独死に至りやすくなってしまうことを解説してきました。
ここからは、孤独死を未然に防ぐための方法を解説していきます。
4-1.孤独死の危険があることを認識する
まずは、自分がセルフネグレクトに近い状態であると認識し、「孤独死の危険がある」ということを理解する必要があります。
セルフネグレクトは根深い問題として、「本人が気付きづらい」という点が挙げられるためです。
セルフネグレクトは、社会との関わりを経って自宅に引きこもってしまうことから起こってしまいます。
そのため、本人が気付かない状況で周りが気付くことは困難です。
孤独死に至る可能性のあるセルフネグレクトを防ぐには、まずその特徴を確認し、自分がセルフネグレクト状態にあるか判断することが何よりも重要となるのです。
4-2.周りに相談する
セルフネグレクト状態であることが分かったら、周りの誰かに相談してみましょう。家族や友人と話ができる場合はそういった方々と話をすることが一番です。
また、もしも誰も相談できる相手がいなかった場合は自治体や政府が行っている相談窓口に相談してみましょう。
各自治体で様々な相談窓口が設けられているため、誰でも気軽に利用できます。
政府も電話相談窓口を設けていますので、まずは電話で相談してみてはいかがでしょうか。友人や知人には相談しづらい内容も、自分のことを知らない人には相談できる事もあるかもしれません。
誰かに話をすることで、次に起こすアクションのきっかけになることもあるのです。
4-3.心療内科を受診する
自分で環境を整えることが難しい状況であれば、心療内科を受診してみましょう。
セルフネグレクトに陥る原因の多くは、精神的または心理的要因によるものです。
心療内科を受診することで何かしらの疾患が見つかる可能性もあります。
セルフネグレクトの原因がわかれば、対策も打ちやすくなるでしょう。
もちろん、セルフネグレクト状態にある人が心療内科の受診を決断すること自体、簡単ではありません。
自分のことにかまわなくなっている人の多くは「診療内科を受診できるような人はセルフネグレクトに陥らない」と考えるかもしれません。
確かにセルフネグレクトの回復は簡単なものではないかもしれませんが、周りに相談するなどして少しづつできる事を増やしていく必要があります。
その一環として、心療内科受診も視野に入れてみてくださいね。
4-4.溜まったゴミを掃除する
何をすべきかわからなくなってしまったら、溜まったゴミの清掃をしてみましょう。
部屋がゴミ屋敷になっている場合はゴミの清掃も簡単ではないかもしれませんが、毎日少しずつでもゴミを捨てることで生活のリズムが生まれます。
例えば、今日はベッドの周りだけ掃除する、今日は洗面台だけ掃除する、というように毎日少しずつゴミを掃除してみてください。
もしもそれが難しいようだったら、「その日に出たゴミだけ掃除する」と、できるハードルを下げてみることをおすすめします。
また、思い切って清掃業者に依頼してゴミをすべてきれいにしてもらうのも一つの方法です。ゴミの掃除が難しければ、プロに依頼してしまえばいいのです。何も自分ですべてをきれいにする必要はありません。
一番重要なのは、今の時点で自分が最も楽になれる方法を探すこと。溜まったゴミの清掃にストレスを感じるのであれば、プロへの依頼も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
5.万が一の孤独死に備えるために生前整理がおすすめな理由
貯まったゴミの掃除の後に行ってほしいのが、生前整理です。
生前整理とは、身の回りの物や財産を、生きているうちに整理し片付けておくことです。
いくら孤独死を予防する策を講じたとしても、一人で暮らしている限り、孤独死する可能性がゼロになるわけではありません。
しかし生前整理をしておけば、孤独死してしまっても安心な理由が3つあります。
【生前整理がおすすめな理由】
- 残された家族の遺品整理の負担が減らせる
- 見られたくないものをあらかじめ整理できる
- 部屋がゴミ屋敷化するのを防げる
ここでは、それぞれの理由についてより詳しく解説します。
5-1.残された家族の遺品整理の負担が減らせる
生前整理をしておけば、孤独死した後に残された家族の、遺品整理する負担を減らすことができます。
たとえば銀行口座はまとめておく、車や不動産など価値のあるものをリストアップしておくなど、相続に関わる情報を整理しておくだけでも、遺族の負担は減ります。
また物が多く不用品ばかりある部屋を片付けるよりも、必要なものがまとまった部屋を片付けるほうが、時間も労力も最小限で済むでしょう。
亡くなった人の部屋を片付け、大事なものを見つけ出す作業は、精神的にも身体的にも多くの負担を与えます。
生前整理によって、残された家族の負担を少しでも減らせるのは、大きなメリットと言えますね。
5-2.見られたくないものをあらかじめ整理できる
孤独死した後を想像し、「あれを見られてしまったらどうしよう…!」と不安を感じている人にも生前整理はおすすめです。
見られたくないものをあらかじめ整理できるので、万が一孤独死をしても、後悔することが少なくなるでしょう。
たとえば一人でこっそり書いている日記、昔の恋人との写真、人には言えない趣味グッズなどが挙げられます。
残された家族も、うっかり覗いてしまって気まずい気持ちになるかもしれません。
生前整理をしておけば、死後の不安が少し軽くなるでしょう。
5-3.部屋がゴミ屋敷化するのを防げる
生前整理は、自分が今持っているものを整理するところから始まります。
自然と不用品を手放すことにつながるため、部屋がゴミ屋敷化するのを防ぐ効果も期待できます。
生前整理前にゴミの片づけを行った方なら、再びゴミが増えてしまうのも防げるでしょう。
自宅をゴミ屋敷にしないのは、孤独死を防ぐうえでも大事なことです。
6.生前整理はリスクベネフィットにお任せください
遺品整理を行っている我々リスクベネフィットでは、生前整理も行っています。
「片付ける」「ごみを分別する」だけの作業ではなく、貴重品を徹底して探し、時間がかかっても満足がいく生前整理ができるよう全力を尽くします。
信頼できる社員だけで作業を行うので、「知らない人がたくさん部屋に入るのは抵抗がある」という人も安心して任せられます。
ゴミ屋敷化してしまった自宅の生前整理にも、数々の実績を持ち合わせています。
実際に食品や汚物などで汚れてしまったようなゴミ屋敷も丁寧に清掃し、ゴミに埋もれてしまった大事な通帳や免許証などを探し出したこともあります。
清掃後の生活が再びスムーズに始められるよう、臭いの消臭をはじめとする徹底的なクリーニングも得意としているので、孤独死を防ぎ新生活を始めたいという人も、ぜひ我々にご相談ください。
孤独死するかもしれない…という不安に全力で寄り添い、今後の人生が明るいものになるよう、サポートさせていただきます。
まずはメールでも相談を受け付けています。不安なことがあれば、ぜひ一度リスクベネフィットにお問い合わせください!
7.まとめ
女性の孤独死は少なくなく、40代までの女性が特に多く、さらに自殺率が高いことがお分かりいただけたでしょうか。
万が一孤独死してしまうと、遺体には次のようなことが起きてしまいます。
孤独死した遺体に起きること
- 死後数日で遺体が腐敗し始める
- 大量のハエに卵を産みつけられる
- 害虫や害獣が大量発生する(食べられることも)
- 溶けて原型を留められなくなる
- 髪や皮膚も剥がれ落ちてしまう
- 内臓が部屋や敷地内に置き去りにされる
そして次の項目に複数チェックが付く人は、孤独死する可能性が高いかもしれません。
女性向け孤独死チェックリスト
- 歯磨き、洗顔、入浴など身の回りを整えることができない
- 自宅がゴミ屋敷のように不衛生になっている
- 電気がつかないなど住環境が不十分なまま放置している
- 昼夜逆転など生活リズムが崩れている
- 栄養を考えた食事がとれていない
- 内臓が部屋や敷地内に置き去りにされる
- 一人暮らしである
- 友達、恋人、家族が近くにいない
- 散財癖または極端な節約をしている
チェックがついてしまったとしても、安心してください。
次のような予防策を実践することで、孤独死をできるかぎり防ぐことができます。
女性の孤独死を防止するための方法
- 孤独死の危険があることを認識する
- 周りに相談する
- 心療内科を受診する
- 溜まったゴミを掃除する
そして万が一の孤独死に備え、生前整理をしておくこともおすすめです。生前整理には次のようなメリットがあります。
生前整理がおすすめな理由
- 残された家族の遺品整理の負担が減らせる
- 見られたくないものをあらかじめ整理できる
- 部屋がゴミ屋敷化するのを防げる
生前整理は残された家族の負担を減らすのはもちろん、今を生きるあなたの心も軽くしてくれます。
孤独死への不安が少しでもなくなれば、死への恐怖から解放され、明日を迎えるのが楽しみにもなるはずです。
ぜひこの記事を参考に、孤独死への備えを始めてみてください。