「賃貸住宅を経営するなら、孤独死保険に入るべきだろうか?」
「どの孤独死保険を選べばよいのだろう?」
「家主型・入居者型孤独死保険って、どう違うのだろう?」
多くの方が、このような疑問をお持ちだと思います。
孤独死保険とは、賃貸住宅で万が一孤独死があった場合に、家賃の損失などを補償する保険です。
なぜ孤独死保険が重要かというと、孤独死により空室になってしまったり、家賃を減額しなければならないケースが多く発生しているからです。
また、室内の清掃や消臭、遺品の片付け作業の高額な費用を負担することになれば、賃貸住宅経営に大きな打撃を受けてしまいます。
そのような悩みを軽減するためには、「孤独死保険」への加入がとても効果的なのです。
とはいえ、孤独死保険はまだメジャーな存在ではないため、どんなものなのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では孤独死保険についての基本的な情報、加入するメリット・デメリットを解説。「家主型・入居者型」の違いと、それぞれのおすすめ孤独死保険をご紹介します。
Contents
1. 孤独死保険とは
孤独死保険とは、賃貸住宅の入居者が孤独死した場合に生じるリスクを保証する保険です。
孤独死により生じる主な金銭的負担
- 部屋の清掃・消臭作業にかかる費用
- 遺品の片付けにかかる費用
- 空室や家賃引き下げによる損失 など
実は、孤独死保険には2種類あり、保険を契約する人の立場によって、保険の種類が異なります。
この章では、「家を貸す側がかける保険と、家を借りる側がかける保険」という2種類の孤独死保険について、それぞれの特徴、違いについて解説していきます。
保険の種類 | 詳細 |
---|---|
家を貸す側がかける保険 | 賃貸住宅の大家さん(家主・管理会社)が契約者となり、大家さんが補償を受ける |
家を借りる側がかける保険 | 賃貸住宅の入居者が契約者となり、入居者の遺族が補償を受ける |
1-1. 家主型孤独死保険
賃貸住宅の入居者が孤独死した場合に備えて、貸す側が契約を行うのが「家主型孤独死保険」です。
この保険では、家主(賃貸住宅の持ち主、大家さん)または、住宅の管理会社が、保険の契約者となり、保険料を支払います。
そして、家主または管理会社が保険金を受け取ります。
1-1-1. 家主型孤独死保険の補償内容
「家主型孤独死保険」では、自分が所有する賃貸住宅で入居者が孤独死し、家主側に金銭的損失が生じた場合に、家主側に対してお金が支払われます。
つまり、孤独死があった部屋の片付けや修理にお金がかかり、その費用を家主(または管理会社)が負担しなければならない場合に、その費用が補償されるということです。
また、孤独死があった部屋や隣室が空室になってしまった場合、家賃を減額しなければならないような場合は、家賃の損失分が補償されます。
「家主型孤独死保険」では、次の3つの項目に関する費用が補償されるケースが一般的です。
保証内容 | 詳細 |
---|---|
①遺品整理費用 | 孤独死があった部屋に残された遺品の片付けを、業者に依頼した場合に発生する費用。 残置物処理費用とも呼ばれる。 |
②原状回復費用 | 孤独死があった部屋を、再び賃貸できるようにするための作業を業者に依頼した場合に発生する費用。 清掃、消臭作業、畳の張り替えなど。 |
③家賃補償費用 | 孤独死があった部屋や隣の部屋で空室が続いた場合の家賃や、家賃を減額しなければならなかった場合の損失額。 |
1-1-2. 家主型孤独死保険の保険料相場
「家主型孤独死保険」の保険料の相場は、1室につき月額数百円程度です。
月に数百円と考えると、とても安く感じますが、実際に支払う保険料の総額(総負担額)は、契約の条件や所有する賃貸住宅の戸数により変わってくる点に注意が必要です。
具体的には、次の2つの契約パターンがあります。
- 賃貸住宅一棟の全室について契約
- 所有する賃貸住宅全てについて契約
基本的に、特定の部屋にだけ孤独死保険をかけることはできません。また、4戸からというように、最低戸数が指定されているケースもあります。
例えば、月額保険料を300円とする場合、1室分の保険料は年間で3600円。10室のアパートであれば、年間に支払う保険料の総額は、3万6000円ということになります。
1-2. 入居者型孤独死保険
賃貸住宅の入居者が、自分が孤独死してしまった場合に備えて契約を行うのが「入居者型孤独死保険」です。
この保険では、賃貸住宅の入居者が、保険の契約者となり、保険料を支払います。
そして、「孤独死した方の遺族」が保険金を受け取ります。
1-2-1. 入居者型孤独死保険の補償内容
「入居者型孤独死保険」では、入居者が孤独死し、入居者の遺族に金銭的損失が生じた場合に、遺族に対してお金が支払われます。
つまり、孤独死があった部屋の片付けや修理にお金がかかり、その費用を、相続人である入居者の遺族が負担しなければならない場合に、保険金が支払われるということです。
この保険では、次の2つの項目に関する費用が補償されるケースが一般的です。
保証内容 | 詳細 |
---|---|
①遺品整理費用 | 孤独死があった部屋に残された遺品の片付けを、業者に依頼した場合に発生する費用。 残置物処理費用とも呼ばれる。 |
②原状回復費用 | 孤独死があった部屋を、再び賃貸できるようにするための作業を業者に依頼した場合に発生する費用。 清掃、消臭作業、畳の張り替えなど。 |
1-2-2. 入居者型孤独死保険の保険料相場
「入居者型孤独死保険」の保険料の相場は、1室につき月額300円程度です。
年間で、3600円程度になります。
入居者型孤独死保険は単独の保険として契約するのではなく、賃貸住宅に入居する際に加入する「家財保険の特約」として加入するケースが一般的です。
1-3. 「家主型・入居者型」孤独死保険の違い
家主型孤独死保険と、入居者型孤独死保険には、次のような違いがあります。
家主型 | 入居者型 | |
---|---|---|
保険の種類 | 単独の短期保険 又は火災保険の特約 | 家財保険などの特約 又は単独の短期保険 |
保険料を支払う人 (契約者) | 家主・管理会社 | 入居者 |
保険金を受取る人 (被保険者) | 家主・管理会社 | 入居者 (入居者の遺族) |
補償内容 | ①遺品整理費用 ②原状回復費用 ③家賃保証費用 | ①遺品整理費用 ②原状回復費用 |
両社の大きな違いは、「誰が保険を契約し、誰が保険金を受け取るのか」という点です。
家主型の場合は、
家主または管理会社が自分のために保険を契約し、自分で保険金を受け取ります。
一方、入居者型の場合は、
入居者が保険を契約し、入居者の遺族が保険金を受け取ることになります。
また、家主型孤独死保険は、単独の短期保険として契約する方法が一般的です。入居者型孤独死保険は、賃貸住宅に入居する際に契約する家財保険の特約(オプション)として契約するケースが多いようです。
ただし、近年さまざまなタイプの孤独死保険が登場し、保険の種類を自由に選べるようになってきています。
2.「家主型孤独死保険」に加入するメリット・デメリット
「家主型孤独死保険」に加入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
この章では、次の項目について解説していきます。
- 賃貸住宅の所有者・管理者が「家主型孤独死保険」に加入するメリット
- 賃貸住宅の所有者・管理者が「家主型孤独死保険」に加入するデメリット
- 「家主型孤独死保険」に加入するほうがよいケース
2-1. 「家主型孤独死保険」に加入するメリット
賃貸住宅で孤独死があった場合、その部屋だけでなく、近隣の部屋まで空室になったり、家賃を下げなければならないことによる家賃損失が発生します。
賃貸住宅の所有者・管理者は、「家主型孤独死保険」に加入することで、このような、経済的損失に備えることができます。
また、孤独死により部屋に損害があった場合の修理・清掃・消臭費用、遺品を撤去するための費用を、家主自身が負担しなければならないケースも少なくありません。
入居者の遺族が見つからず、孤独死があった現場の原状回復作業や遺品整理にかかる費用を負担する人が誰もいないという事態は、賃貸住宅の家主にとって他人事ではありません。
「家主型孤独死保険」に加入することで、このようなリスクに備えることができます。
2-2. 「家主型孤独死保険」に加入するデメリット
「家主型孤独死保険」に加入した場合、、孤独死保険に加入するための年間の保険料が、十数万円以上とかなり高額になってしまうというデメリットがあります。
孤独死保険の費用相場は、1戸室につき月額数百円程度です。
この金額だけを見ると安く感じますが、賃貸住宅の1棟全戸室分、または、所有する賃貸住宅すべてについての加入するとなると、賃貸住宅の規模によっては保険料の負担がかなり高額になってしまうのです。
保険に加入することで、孤独死が発生した場合の経済的損失に備えることができますが、そのためには、決して安くない費用がかかる点を考慮する必要があります。
2-3. 「家主型孤独死保険」はこんな人におすすめ
次のようなケースに当てはまる場合は、「家主型孤独死保険」の加入を検討することをおすすめします。
- 所有する賃貸住宅に、一人暮らしの高齢者が多い
- 一人暮らし向けの賃貸住宅を多く所有している
なぜなら、高齢者は若年層と比べて病気などのリスクが高くなるからです。そのため、賃貸住宅の入居者が一人暮らしの高齢者である場合は特に、孤独死の可能性を考慮しなければならないのです。
また、入居者が比較的若い場合でも、病気や自殺による孤独死の可能性は決して少なくありません。
ですので、上記のようなケースに当てはまる場合は、「家主型孤独死保険」の加入を検討することをおすすめします。
3.「入居者型孤独死保険」に加入するメリット・デメリット
「入居者型孤独死保険」に加入することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
この章では、次の項目について解説していきます。
- 賃貸住宅の入居者が「入居者型孤独死保険」に加入するメリット
- 賃貸住宅の入居者が「入居者型孤独死保険」に加入するデメリット
- 「入居者型孤独死保険」に加入するほうがよいケース
3-1. 「入居者型孤独死保険」に加入するメリット
自分の死後、遺族に迷惑をかけたくないと考えている方にとって、「入居者型孤独死保険」に加入することで安心を得られるという点が大きなメリットです。
賃貸住宅の入居者が孤独死した場合、現場の原状回復作業や遺品整理にかかる費用を遺族が負担しなければならないという問題があります。
「入居者型孤独死保険」に加入しておくことで、万が一自分が孤独死した場合に、遺族の費用負担を補償することができます。
3-2. 「入居者型孤独死保険」に加入するデメリット
賃貸住宅の入居者にとって、「入居者型孤独死保険」に加入することのデメリットは、保険料の負担が増えることです。
ただし、孤独死保険は、保険料月額200円程度から加入することができるので、できるだけ安い保険を選ぶことで負担をおさえることができます。
ニーズに応じて必要な金額の保険を選びましょう。
また、単独で加入できる孤独死保険の多くは1年~2年の短期保険となっています。気が付いたら期限が切れてしまっていたということのないよう、注意が必要です。
3-3. 「入居者型孤独死保険」はこんな人におすすめ
次のようなケースに当てはまる場合は、「入居者型孤独死保険」の加入を検討することをおすすめします。
- 賃貸住宅で一人暮らしをしている
- 持病がある、または高齢である
- 死後の世話を頼める人がいない
- 自分が孤独死した場合に遺族に負担をかけたくない
親族などに死後の世話を頼んでいたり、後見人に対処を依頼しているような場合は、孤独死保険に改めて加入する必要はないでしょう。
ですが、普段付き合いのない親族や縁者に迷惑がかかってしまうような場合は、「入居者型孤独死保険」に加入しておくことで、万が一遺族に負担がかかってしまった場合に、負担を軽減することができます。
4. 孤独死保険に加入する場合の選び方
孤独死保険に加入する場合、どのような点に注意して保険を選ぶべきでしょうか。
「家主型孤独死保険・入居者型孤独死保険」それぞれについて、保険選びで見るべきポイントをご紹介します。
4-1. 「家主型孤独死保険」選びで見るべきポイント
賃貸住宅の家主、管理会社が孤独死保険を選ぶときに見るべきポイントは、次の4つです。
①加入条件 | 1棟単位で加入可能、または所有物件すべて加入 |
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②補償内容が十分か | 原状回復費用、遺品整理費用、家賃保証が含まれているか |
③家賃補償の期間・内容 | 保険の種類により、6ヶ月~12ヶ月程度 |
④補償金額の上限 | 保険の種類により、50万円~100万円程度 |
それぞれの項目について、詳しく解説します。
4-1-1. 加入条件
家主型孤独死保険は、賃貸住宅の1戸室のみで加入することはできません。
通常、賃貸住宅の1棟単位または、所有する賃貸住宅全て加入することが加入条件となります。
また、最低加入戸数が指定されている場合もあるので、保険の概要をしっかり確認し、自分のニーズに合った保険を選ぶことが大切です。
4-1-2. 補償内容が十分か
家主型孤独死保険で、最低限必要とされる補償は次の3項目です。この3項目が補償内容に含まれていることが大切です。
- 原状回復費用
- 遺品整理費用
- 家賃補償
「家主型・入居者型」両方に対応する保険では、家賃補償が含まれないケースがあります。また、事故の場合にしか遺品整理費用が補償されない保険もあるので注意が必要です。
4-1-3. 家賃補償の期間・内容
家主型孤独死保険では、孤独死などにより賃貸住宅に損害があった場合に、空室となった期間の家賃の損失が補償されます。
空室になった場合、家賃を下げた場合など、補償の条件は保険の種類によって異なります。また、補償される期間、補償額の上限も異なりますので、自分のニーズに合わせた保険を選びましょう。
4-1-4. 補償金額の上限
家主型孤独死保険では、原状回復のための修理費用や遺品整理費用が必要となった場合に、かかった費用の実費が補償されます。
補償される金額は保険の種類によって異なり、50万円~100万円と幅があります。また、原状回復と遺品整理費用が合算される場合と、それぞれについて費用が補償される場合があります。
当然、補償額の大きいものほど支払う保険料額が高くなります。家主型の場合は、戸数によって支払う保険料も高額になってきますので、無理のない範囲で保険を選ぶことが大切です。
4-2. 「入居者型孤独死保険」選びで見るべきポイント
賃貸住宅の入居者が孤独死保険を選ぶときに見るべきポイントは、次の4つです。
①補償内容の重複 | 他の火災保険などと補償が重複していないかどうか |
---|---|
②補償内容が十分か | 原状回復費用、遺品整理費用が含まれているか |
③補償金額の上限 | 保険の種類により、50万円~100万円程度 |
④孤独死以外の補償 | 居室外で亡くなった場合も補償されるかどうか |
それぞれの項目について、詳しく解説します。
4-2-1. 補償内容の重複
孤独死保険に加入する前に、すでに加入している家財保険や火災保険などに孤独死に関する補償が含まれていないかどうか確認しましょう。
加入済の保険で、孤独死した場合の原状回復費用・遺品整理費用が補償される場合は、改めて孤独死保険に加入する必要はありません。
また、すでに加入している保険で、家財補償や賠償補償が十分まかなわれている場合は、新たに加入する孤独死保険には、家財補償や賠償補償は不要です。
このような場合は、原状回復費用・遺品整理費用に特化した保険を選ぶことをおすすめします。
4-2-2. 補償内容が十分か
入居者型孤独死保険で、最低限必要とされる補償は次の2項目です。この2項目が補償内容に含まれていることが大切です。
- 原状回復費用
- 遺品整理費用
保険の種類によっては、事故の場合にしか遺品整理費用が補償されない孤独死保険もあるので注意しましょう。
単に「遺品整理費用」とだけ書かれている場合は、孤独死した場合の遺品整理も補償の対象になるのかどうか、しっかり確認することが大切です。
4-2-3. 補償金額の上限
入居者型孤独死保険では、原状回復のための修理費用や遺品整理費用が必要となった場合、その費用を負担した「入居者の遺族」に、かかった費用の実費が補償されます。
補償される金額は保険の種類によって異なり、50万円~100万円と幅があります。
当然、補償額の大きいものほど支払う保険料額も高くなりますので、ニーズに応じた保険を選ぶことが大切です。
4-2-4. 孤独死以外の補償
入居者型孤独死保険の種類によっては、孤独死以外で死亡した場合の「遺品整理費用」が補償の対象となるものがあります。
遺品整理は、病気や事故で死亡した場合にも必要となるため、入居者の遺族に費用の負担がかかります。居室の遺品整理にかかる費用が心配な場合は、孤独死以外(居室外で亡くなった場合)も含めて補償する孤独死保険を選ぶことをおすすめします。
5. 頼りになる「大家型孤独死保険」3選
孤独死保険についての基本的な情報をご理解いただけましたでしょうか。
それでは、前章でご紹介した選び方のポイントに沿ってセレクトした、大家さん、管理会社におすすめの、頼りになる大家型孤独死保険をご紹介します。
5-1. 「大家さんの安心ぷらす」住まいぷらす少額短期保険株式会社
「大家さんの安心ぷらす」は、入居者が亡くなった場合に特化した、賃貸住宅経営者向けの保険です。
■大家さんの安心ぷらすの特徴
「大家さんの安心ぷらす」の特徴は、賃貸経営の不安材料となっている孤独死に特化した保険であるという点です。
賃貸住宅の居室内での孤独死に加え、居室外で亡くなった場合の遺品整理費用も補償。
また、家賃下落や空室の補償だけでなく、近隣へのお見舞金といった臨時費用への補償にも対応しています。
自殺・犯罪死の場合は臨時費用保険金が2倍支払われるので、より大きな不安に備えることができます。
■大家さんの安心ぷらすの補償内容
「大家さんの安心ぷらす」で補償される内容は、次の3つです。
①孤独死が発生したときの損害費用
居室内で孤独死した場合に、修繕・清掃・消臭など原状回復のための費用、遺品整理費用を100万円まで補償します。
②孤独死により生じる家賃損失など
孤独死による家賃下落・長期空室への補填、さらに、近隣へのお見舞い金といった臨時費用を、プランにより25万円~75万円まで補償。
自殺・犯罪死の場合は2倍の金額が補償されます。
③居室外の死亡時に遺品整理費用
賃貸住宅の居室外で入居者が亡くなった場合、遺品整理のために負担した費用を定額3万円補償します。
■大家さんの安心ぷらすの基本情報
保険の名称 | 大家さんの安心ぷらす |
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保険会社 | 住まいぷらす少額短期保険株式会社 |
保険の種類 | 家賃補償総合保険 |
保険の対象 | 賃貸住宅経営者 |
補償内容 | ①孤独死が発生したときの損害費用(原状回復、遺品整理) ②孤独死により生じる家賃損失など臨時費用 ③居室外で死亡時の遺品整理費用 |
保険料 | 年額 2,700円/3,500円/4,300円 |
加入の単位 | 1棟単位(区分所有のみ戸室単位) |
保険期間 | 1年間 |
保険詳細 | 商品パンフレット |
5-2. 「無縁社会のお守り」アイアル少額短期保険株式会社
「無縁社会のお守り」は、孤独死や死亡事故に特化した、賃貸住宅の所有者のための保険です。
■無縁社会のお守りの特徴
「無縁社会のお守り」は、賃貸住宅の経営リスクとなる、入居者の孤独死による損害や費用負担をしっかりとカバーしてくれる保険です。
賃貸住宅の所有者の声でつくられた保険なので、必要なニーズに合わせた補償が充実。死亡事故に特化しているので、他の家財保険や火災保険などと補償内容が被りません。
■無縁社会のお守りの補償内容
「住無縁社会のお守り」で補償される内容は、次の3つです。
①原状回復費用保険金
(a)遺品整理費用
死亡事故があった戸室内から遺品を撤去する費用を、以下のbと合計で100万円まで補償します。
(b)原状復旧費用
死亡事故により損害があった場合の修理、清掃、消臭費用を上記aと合計で100万円まで補償します。
(c)相続財産管理人選任申立費用
5万円まで補償します。
②家賃保証保険金
空室、値引きによる家賃損失の80%を、最長12ヶ月・最大200万円まで補償します。
③事故見舞金
死亡事故があった戸室の原状回復費用が5万円未満の場合、定額5万円をお支払いします。
■無縁社会のお守りの基本情報
保険の名称 | 無縁社会のお守り |
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保険会社 | アイアル少額短期保険株式会社 |
保険の種類 | 賃貸住宅管理費用保険 |
保険の対象 | 賃貸住宅の所有者、管理者 |
補償内容 | ①原状回復費用保険金 (a)遺品整理費用 (b)原状復旧費用 (c)相続財産管理人選任申立費用 ②家賃保証保険金 ③事故見舞金 |
保険料 | 1戸室月額 280円~390円 ※詳しくはお問い合わせください |
加入の単位 | 所有する賃貸住宅全て(4戸室以上) |
保険期間 | 1年 |
保険詳細 | パンフレット |
5-3. 「大家の味方」株式会社あそしあ少額短期保険
「大家の味方」は、孤独死にも対応した、賃貸住宅を所有する方のための家賃保証保険です。
■大家の味方の特徴
「大家の味方」は、孤独死や災害、事故により損害が生じた場合に、賃貸住宅のリフォーム工事や特殊清掃期間中の家賃の損失を補償します。
さらに、「修理費用担保特約」に加入することで、居住者が孤独死した場合の修理費用や臨時に発生する費用も補償されます。
■大家の味方の補償内容
「大家の味方」で補償される内容は、次の2つです。
①家賃補償(普通保険)
居室内で入居者が死亡、災害、事故などにより賃貸住宅が損害を受け、復旧期間中に家賃収入に損失が合った場合、最大6ヶ月分の家賃を補償します。
②修理費用担保特約
(a)修理費用保険金
居室内で入居者が死亡により賃貸住宅が損害を受けた場合の修理費用を、最大300万円まで補償します。
(b)臨時費用保険金
居室内で入居者が死亡により賃貸住宅が損害を受けた場合に、修理費以外に必要な臨時費用を補償します。
(犯罪被害の場合50万円、それ以外の場合は20万円)
■大家の味方の基本情報
保険の名称 | 大家の味方 |
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保険会社 | 株式会社あそしあ少額短期保険 |
保険の種類 | 家賃補償保険 |
保険の対象 | 賃貸住宅の所有者 |
補償内容 | ①家賃補償(普通保険) ②修理費用担保特約 (a)修理費用保険金 (b)臨時費用保険金 |
保険料 | 約定家賃額および約定復旧期間によって決定 ※詳しくはお問い合わせください |
加入の単位 | 1棟単位 |
保険期間 | 1年または2年 |
保険詳細 | パンフレット |
6. 頼りになる「入居者型孤独死保険」3選
この章では、入居者の方におすすめの、頼りになる入居者型孤独死保険をご紹介します。
6-1. 「住まいぷらす」住まいぷらす少額短期保険株式会社
「住まいぷらす」は、孤独死にも対応した、賃貸住宅の入居者専用の家財賠償責任保険です。
■住まいぷらすの特徴
「住まいぷらす」は、賃貸住宅に必要な補償をひとつにパッケージした手軽で便利な家財保険です。
大切な家財への補償と、賃貸住宅の修理費の補償に加え、家主や第三者に対する損害賠償がセットになっています。
修理費の補償の中に、入居者が孤独死した場合の住宅修理費用と、遺品整理費用が含まれています。
■住まいぷらすの補償内容
「住まいぷらす」で補償される内容は、次の4つです。
①家財の補償(火災、水災、盗難など)
②借用戸室の修理費用補償
③借用戸室の貸主への損害賠償責任補償
④第三者への損害賠償責任補償
孤独死に関する補償は、「②借用戸室の修理費用補償」に含まれています。
入居者型孤独死保険の中で特に重要な②の補償内容について、詳しく解説します。
②借用戸室の修理費用補償
(a)孤独死などによる修理費用
入居者が借りている部屋の中で死亡したことによる清掃・消臭・修理費用を補償。
(b)孤独死などによる遺品整理費用
入居者が借りている部屋の中で死亡した後、遺品整理にかかった費用を補償。
※aとb、合計で50万円まで補償されます。
■住まいぷらすの基本情報
保険の名称 | 住まいぷらす(賃貸入居者総合保険) |
---|---|
保険会社 | 住まいぷらす少額短期保険株式会社 |
保険の種類 | 家財賠償責任保険 |
保険の対象 | 賃貸住宅の入居者 |
補償内容 | ①家財の補償(火災、水災、盗難など) ②借用戸室の修理費用補償(孤独死による損害、遺品整理を含む) ③借用戸室の貸主への損害賠償責任補償 ④第三者への損害賠償責任補償 |
保険料 | 10,000円~35,000円(2年分) |
保険期間 | 2年間 |
保険詳細 | 契約のしおり(商品パンフレット) |
6-2. 「入居者総合保険」ネットライフ火災少額短期保険株式会社
「入居者総合保険」は、孤独死にも対応した、賃貸住宅の入居者のための家財保険です。
■入居者総合保険の特徴
「入居者総合保険」は、家財の損害・事故などに伴う各種費用を補償します。さらに、家主と第三者に対する損害賠償補償もついているので安心です。
事故に伴う各種費用補償の中に、入居者が孤独死した場合の損害の修理費用と、遺品整理費用が含まれています。
また、「入居者総合保険」は、世帯構成に応じて選べる7つのプランをご用意。契約期間は、1年と2年から選べます。
■入居者総合保険の補償内容
「入居者総合保険」で補償される内容は、次の3点です。
①入居者の家財の損害を補償
②事故に伴う各種費用を補償
③家主や第三者への損害賠償責任を補償
孤独死に関する補償は、「②各種費用補償」に含まれています。
入居者型孤独死保険の中で特に重要な②の補償内容について、詳しく解説します。
②各種費用補償
(a)入居者死亡特別費用保険金
借用戸室内で入居者が死亡(孤独死、自殺、犯罪死など)した場合、室内に生じた損害の修理費用、遺品整理費用を100万円まで補償します。
■入居者総合保険の基本情報
保険の名称 | 入居者総合保険 |
---|---|
保険会社 | ネットライフ火災少額短期保険株式会社 |
保険の種類 | 家財保険 |
保険の対象 | 賃貸住宅の入居者 |
補償内容 | ①入居者の家財の損害を補償 ②事故に伴う各種費用を補償(孤独死の修理費用、遺品整理費用を含む) ③家主や第三者への損害賠償責任を補償 |
保険料 | 年額 5,000円~12,000円 |
保険期間 | 1年または2年 |
保険詳細 | 重要事項説明書 |
6-3. 「エンディング費用保険」ジック少額短期保険株式会社
「エンディング費用保険」は、孤独死と遺品整理に特化した、賃貸住宅向けの保険です。
■エンディング費用保険の特徴
「エンディング費用保険」は、孤独死と遺品整理の金銭的負担をサポートするために開発された保険なので、とてもシンプルである点が大きな特徴。
年間2,000円という保険料の安さも魅力です。居室外で亡くなった場合の遺品整理にかかる費用も補償されます。
入居者だけでなく、家主も加入することができますが、家賃は補償されない点に注意が必要です。
■エンディング費用保険の補償内容
「エンディング費用保険」で補償される内容は、次の2点です。
①孤立死原状回復費用保険金
居室内で孤独死した場合、原状回復するための「リフォーム+残置物処理」費用を、最大100万円まで補償します。
病気・老衰・自殺・事件など死亡原因は問われません。
②遺品整理費用(残置物処理)
孤独死ではなく、病気や交通事故などの理由で、居室外で亡くなった場合、「遺品整理費用(残置物処理)」費用を、最大50万円まで補償します。
■エンディング費用保険の基本情報
保険の名称 | エンディング費用保険 |
---|---|
保険会社 | ジック少額短期保険株式会社 |
保険の種類 | 単品少額短期保険商品 |
保険の対象 | 賃貸住宅の入居者、所有者、管理者 |
補償内容 | ①居室原状回復費用 ②遺品整理費用(残置物処理) |
保険料 | 1居室 年額2,000円 |
保険期間 | 1年間(最長2年) |
保険詳細 | ご契約のしおり(普通保険約款) |
7. 孤独死保険に加入する場合の注意点
孤独死保険に加入することで、賃貸住宅の入居者が孤独死した場合の損害を補償することができます。
ただし、「孤独死保険に加入しているからすべて問題なく、安心!」というわけではないのです。
せっかくの孤独死保険も、関係者がその存在を把握し、いざという時に適切に申請を行わなければ、役に立てることができません。
特に注意が必要なのが、入居者が個人的に入居者型孤独死保険に加入しているケースです。
孤独死保険に加入していることを入居者以外の関係者(家主、管理会社、遺族など)が誰も把握していないというケースは、実は少なくありません。
そうなると、入居者が孤独死してしまったあと、孤独死保険の存在が誰にも知られないまま原状回復作業や遺品の片付けが完了してしまう。あるいは、申請期限が過ぎてから、孤独死保険の証書が発見されるといった残念な結果になってしまいます。
賃貸住宅の入居者が「入居者型孤独死保険」に加入したら、関係者に知らせておくことがとても大事です。
また、万が一、賃貸住宅で孤独死という事態が起こった場合は、孤独死保険の有無を確認するということを、ぜひ覚えておきましょう。
8. 事前に特殊清掃サービスを選定しておくことも重要
賃貸住宅の所有者・管理者が「家主型孤独死保険」に加入することで、いざというときの経済的損害に備えることができます。
さらに用意しておくと良いのが、事前に信頼できる特殊清掃業者を探しておくことが大切です。
なぜなら、孤独死の現場を原状回復し、再び安心して住めるような状態にするためには、一日でも早く、よい業者に清掃してもらうことだからです。
孤独死が発見されたときに慌てて業者を選んでしまうと、清掃が十分でなかったり、腐敗臭を消臭しきれない可能性があります。
実は、孤独死の現場の復旧作業は、一般的なハウスクリーニングだけでは完全に行うことができません。
孤独死の現場を復旧し、完全な消臭を行うためには、特殊清掃の確かな技術を持つ業者でなければ不可能なのです。
発見までに時間が経過してしまったようなケースでは特に、豊富な経験を持つ業者であるといった点も重要になります。
また、いざというときにすぐに作業してもらえるかどうか、全国展開で広い地域に対応している業者かどうかという点も、業者選びの重要なポイントです。
このような点を考慮して、いざというときに頼りになる、特殊清掃業者を選んでおきましょう。
<孤独死の清掃作業を依頼する業者選びのポイント>
- 特殊清掃の確かな技術を持っている
- 特殊清掃の豊富な経験を持っている
- 幅広い地域に対応している
- いざというときにすぐに作業してもらえる
9. 孤独死の特殊清掃はリスクベネフィットがおすすめ
孤独死の現場復旧には、特殊清掃、消毒、消臭作業が必要です。
特に、亡くなってから日数が経過した場合の孤独死の現場には、腐敗臭が染みついているため、確実に臭いを消すことがかなり困難です。
単に消臭剤を撒くだけでは、完全に腐敗臭を消すことはできません。
でも、リスクベネフィットなら、日数が経過した強力な腐敗臭も、完全に消臭することが可能です。
なぜなら、リスクベネフィットは、長年の経験をもとに独自に開発した、消臭のための特許技術を持っているからです。
9-1. リスクベネフィットの孤独死清掃サービス
リスクベネフィットの孤独死清掃サービスでは、まず始めに、孤独死の現場を徹底的に清掃し、臭いの原因となるものを完全に除去します。
その上で、リスクベネフィットだけの特許技術で腐敗臭を完全に消臭します。
完全消臭を可能にしているのは、
- 薬剤散布
- オゾン燻蒸
- コーティング
という、3つの工法を組み合わせた独自技術です。
①薬剤散布
孤独死現場消臭のために開発した専用の薬剤を散布。人間には害のない安全な薬剤です。
②オゾン燻蒸
特別な機械を用いてオゾン燻蒸することで、換気では2年以上かかる消臭を、1~2日程度で完了します。
③コーティング
専用のコーティング剤を用いて、臭いが染み込んだ物質を封じ込めます。
この特許技術を用いることで、およを1/140。人間が感じないレベルまで、腐敗臭を消すことができるのです。
9-2. 孤独死清掃サービスの作業料金
リスクベネフィットでは、孤独死清掃に必要な作業をまとめた「孤独死パック」をご用意しています。
孤独死パック(利用料金 78,670円)
- 汚染物除去
- 汚物清掃
- 汚物清掃ライト照射確認
- 消毒剤散布
- オゾン燻蒸
- 殺虫・除去剤散布
- 近隣への対策
- 不動産等関係業者代理対応
このほかにも、それぞれの現場の状況に応じた清掃・消臭作業などを単体で利用することができます。
単体での利用料金は、下記のリンクより「孤独死清掃 作業工程説明及び料金表」をご覧いただけます。
リスクベネフィットでは、清掃や消臭作業のほかにも、不動産売却手配や浴室清掃・消毒など、ニーズに応じたさまざまなサービスを提供しています。
孤独死の対処について詳しく知りたい場合は、電話・メールなどでいつでも相談ください。
10. まとめ
近年、大きな注目が集まっている「孤独死保険」について、ご紹介しました。
高齢化が急速に進む現代社会において、孤独死は避けて通ることのできない問題です。
特に、一人暮らしの高齢者の多くが利用する賃貸住宅のオーナーにとって、これからの時代は、孤独死の可能性を考慮した賃貸住宅経営が欠かせません。
「孤独死保険」は、そのための大きな支えとなってくれるでしょう。
この記事でご紹介した、孤独死保険に関する情報があなたのお役に立てることを願っています。