「猫がトイレ以外でおしっこをしてしまった…」
「猫のおしっこの臭いがなかなか消えない」
かわいい愛猫とはいえ、トイレ以外でおしっこをされてしまったら困りますよね。
猫のおしっこの臭いは強烈で、簡単に落ちるものではありません。猫の臭いには独特なニオイ成分が入っているため、ちょっと洗ったくらいではその匂いは完全に洗浄できないのです。
とはいえ、早い段階で適切な処置を行う事でおしっこの臭いを消したり、軽減させることは十分に可能です。おしっこをかけられた場所や素材によっても、その手順は変わります。以下はその一例です。
実は、猫がトイレ以外の場所でおしっこをしてしまうのは単純な失敗とは限りません。ストレスが原因だったり、「マーキング」という行動や何らかの病気にかかっている事が原因で粗相をしてしまう事もあるのです。
そのため、トイレ以外でおしっこをしてしまう場合にはその原因を突き止め、根本的な解決策が必要となります。
そこでこの記事では、猫のおしっこの消臭だけでなく、その原因や解決策にも迫っていきます。
この記事をしっかりとお読み頂き、愛猫との暮らしをよりよいものにしてください!
Contents
1.猫のおしっこの消臭をする方法
強烈な猫のおしっこの消臭方法は、消臭したい場所や素材によって変わってきます。以下は、素材や場所別の消臭の手順です。
それぞれ詳しく解説していきます。
1-1.カーペットや布団・洋服などの布におしっこをされた場合の消臭方法
カーペットや布団などの布地や洋服におしっこをされた場合は、2つの消臭方法があります。
1-1-1.布団カバーやカーテン・洋服など洗濯できるもの
①水洗い
おしっこをされたことに気付いてすぐの場合、まずはザっと手洗いしておしっこを洗い流しましょう。
その場合気を付けることは、おしっこされた場所をこすらない事。こするように汚れを落とそうとすると、かえって汚れが染みついてしまう原因となってしまいます。すぐに洗濯を行うので、ここではザっと手洗いするので十分です。
②漂白
おしっこをされた布地はすぐに酵素系漂白剤で漂白します。通常の洗濯では漂白剤は薄めて使うのが基本ですが、強烈な猫のおしっこ臭はそれでは取れない事も。おしっこをされた部分は、通常よりも高い濃度で漂白するのがおすすめです。
漂白剤を塗り込んだものを40℃前後のぬるま湯に30分ほど付けておきます。この時、改めてぬるま湯にも、3リットルに対し大さじ2杯程度の酵素系漂白剤を溶いておきます。
漂白剤は色落ちの原因になることもあるので注意!
漂白剤は原液で使用すると色落ちの原因となります。
色物の場合は漂白剤の利用はあまりおすすめできません。もし利用する場合は薄めて、漬け込む時間も様子を見ながら慎重に行いましょう。
③洗濯
付け置きしたものは洗い流さず、そのまま洗濯機で洗濯しましょう。
この方法が効果的なもの
布団カバー、シーツ、カーテン、枕カバー、クッションカバー、タオル、洗濯可能な布団、洋服、下着、バッグ(洗えるもの)、帽子(洗えるもの)靴(メッシュ製など洗えるもの)小物類(洗えるもの)など
洗濯可能な布団を洗浄する場合も、一度湯船で汚れを落としておくことがおすすめです。
1-1-2.カーペットなど洗濯できないもの
①ふき取り
洗濯できないものの場合でも、やはりまずはおしっこをふき取りましょう。やはり決しておしっこのかかった場所をこすってはいけません。必ず、雑巾やキッチンペーパーにおしっこを吸わせるようにふき取る事が鉄則です。
おしっこをされた部分の下にペット用のトイレシートなどを当てて、ペーパーなどにおしっこの黄色い色がつかなくなるまでしっかりと叩きます。裏返して裏からも同じように叩き、完全におしっこをふき取ります。
②消臭
消臭を行います。消臭方法は様々ありますが、ここでは以下の3つの方法を紹介します。
洗濯できないものにかけられたおしっこの臭いを消す方法
- ペット用の消臭剤をかける
- 薄めた酢をかける
- 熱湯をかける
量が少なかったりしっかりふき取りが出来ている場合には、そのあとペット用の消臭剤をかけるだけで充分臭いが取れます。まずはそちらを試してみましょう。
それでも臭いが取れなかった場合、薄めた酢を利用して消臭してみるのも良いでしょう。
酢50mlを水200mlで薄めた液を作り、スプレーボトルなどに入れて汚れに吹きかけます。液がしっかり染みこむようにしっかり散布します。
その後、消毒用のアルコールを吹きかけてドライヤーなどでしっかり乾燥させます。
また、熱湯をかけるのも効果的です。コップ一杯程度の熱湯をおしっこのかかった部分にかけてください。
熱湯をかける事で菌の繁殖を抑える効果があります。かけた部分はやはりしっかりと叩き、水を吸い取ります。この作業を必要に応じて1~3回行いましょう。
その後はしっかりと乾燥させましょう。
この方法が効果的なもの
カーペット、ラグ、畳、マットレス、ソファ、椅子(布地部分)など
1-2.床や壁におしっこをされた場合の消臭方法
①ふき取り
床や壁におしっこをされてしまった場合、まずはなるべく早くその部分をふき取ります。汚れの部分をしっかりふき取ったら、固く絞った雑巾などでしっかりと汚れを落としましょう。
②消臭
それだけでも十分に臭いは改善されますが、臭いが取れない場合はペット用の消臭剤を散布する事で完全に消臭できます。
この方法が効果的なもの
床、壁、机、本棚などの木製の家具など
ただし、床や壁におしっこが染みこんでしまった場合には要注意です。染みが出来てしまった場合、消臭材などを利用しても臭いを取ることは非常に困難です。
汚れている部分を濡らして中性洗剤などで擦り取る方法で汚れが落ちる事もありますが、床や壁が痛む可能性があります。また、それでも完全に臭いを落とすことは難しいでしょう。
その場合はフローリングや壁紙を張り替えたり、クリーニングの業者に依頼するのがおすすめです。
「リスクベネフィット」では、壁や床にしみこんだ臭いも完全に消臭する事が可能です。詳しくは「6.床や壁についた臭いを完全に消すならプロに任せよう」をご覧ください。
1-3.バッグや革製品におしっこをされた場合の消臭方法
洋服やバッグや小物などにおしっこをされた場合の消臭方法を解説します。
1-3-1.バッグや財布など革製品の表面
革製品は水に弱い為、おしっこをされてしまった場合は原則として丸洗いできません。革製品からおしっこ臭を消臭したい場合は以下の流れで行います。
①ふき取り
革製品におしっこをされてしまった場合、まずは中に入っている持ち物を全て取り出します。
汚れにペーパータオルをあて、しっかりとおしっこをを吸わせます。この時、ペーパータオルは惜しみなく使いましょう。
酵素系の中和消臭剤を汚れた部分に散布し、白い布でやさしくこすってふき取ります。酵素系の中和消臭剤であれば、革の質感や色の変化を最小限に押さえる事が出来ます。※必ず変化が出ないというものではありません。念のため、革の目立たないところで試してから行ってください。
②洗浄
柔らかい布をぬるま湯に浸し石鹸を付けて、汚れた部分を優しく洗います。汚れた部分はしっかりと洗浄する必要がありますが、一部分だけ濡らした場合は乾燥させると跡が残ってしまう事も。そのため、念のため全体が湿るように洗浄しましょう。
この時、多めの水で濡らす必要はありません。うっすら湿る程度で十分です。
③乾燥
その後、洗浄した水をしっかりふき取り、しっかり乾燥させます。ひび割れの原因になりますので直射日光には当てず、陰干しを行いましょう。
④保湿
乾燥後、そのままにしておくとやはりひび割れの原因になってしまいます。皮革製品用の保湿クリームか、それがなければオリーブオイルを少量布に垂らし、優しく塗り込みます。
注意点
皮革製品は非常にデリケートなため、洗浄後に色が若干変わってしまう事があります。ぬるま湯で洗浄した後にオイルを入れる事で色が濃くなることなどが原因です。
皮革製品は管理方法や手入れの内容によって質感が変わる事が多いため、完全に同じ状態に戻すのは難しいかもしれません。
もしも不安であれば、汚れた部分をふき取るところまでは自分で行い、それ以上はクリーニングや皮革製品の修理に出す事をおすすめします。
この方法が効果的なもの
バッグ、財布など皮革製品、靴(革靴など)、帽子(洗えないもの)など
1-3-2.バッグの中など
バッグの中におしっこをされてしまった場合は、中の素材によって洗浄方法が変わります。中の素材が革でも布でも、まずは十分な量のペーパータオルでしっかりとおしっこを吸わせます。
内側が布素材の場合、おしっこを十分に吸いとった後にペット用の消臭剤を散布し、しっかりと乾燥させます。
内側が革素材の場合は、先ほど解説した革製品の手入れ方法を行って消臭しましょう。
バッグの中などは手入れのしづらい部分ではありますが、しっかりと乾燥させることが重要です。湿った状態のままだとカビてしまったり、持ち物が傷んでしまう事もあるからです。
この方法が効果的なもの
バッグの中
1-4.外壁におしっこをされてしまう場合の消臭方法
①水洗い
外壁にかけられたおしっこの臭いを消臭するには、水と洗剤でしっかりと洗う事です。外壁や塀の場合、フローリングや壁紙に比べて痛みを気にする必要はないため、外壁用の洗剤や中性洗剤を使ってブラシでこすり、汚れを完全に落とします。
これで基本的な臭いは落とす事が出来ます。しかし、飼っている猫や野良猫が何度も同じ場所におしっこをしてしまう場合は注意が必要です。
猫はおしっこなどの排泄とは違い、なわばりを示すためにスプレー行動(マーキング行動)を行います。「スプレー行動」に関して詳しくは「3-3.排泄ではなくスプレー行動をしている」をご覧下さい。
猫は外壁にスプレー行動をすると、そこをテリトリーとして主張するため繰り返しマーキングを行ってしまうのです。飼っている猫のスプレー行動の場合は去勢するなどで対策を取ることができますが、野良猫の場合はそれはできませんよね。
②予防
野良猫によるマーキング行動には、壁をよく洗浄した後に猫の嫌いな臭いを散布するのが有効です。具体的には、柑橘系の臭いは猫が嫌いなため、寄り付かなくなるでしょう。その他、少量の香水などをかけるのも効果的です。ただし香水を大量にかけると強く香りが付いてしまうため、加減して行うようにしましょう。
1-5.トイレ自体が臭う場合の消臭方法
猫がトイレで用を足してくれていても、トイレ自体が原因で部屋全体が臭ってしまう事があります。その場合はトイレのお手入れをすることで臭いを軽減できます。
1-5-1.トイレの猫砂やシートを交換する
猫のトイレのお手入れの基本が、トイレの猫砂やシートを交換する事です。用を足したトイレは当然臭ってしまうため、そのまま放置すると部屋全体に臭いが広がってしまいます。
猫砂は定期的に取り換え、トイレを清潔に保ちましょう。頻繁に丸洗いするのは簡単ではありませんが、猫の排泄物の固まり部分の除去やペット用トイレのふき取りシートを利用した掃除などはなるべく頻繁に行う事がおすすめです。
また、猫砂で固まったおしっこの固まりは毎日必ず取り除きましょう。おしっこの固まりは臭いのもととなるため、頻繁に取り除く必要があるのです。
1-5-2.猫のトイレを丸洗いする
猫砂を取り替える際にはトイレも丸洗いしましょう。
猫砂だけでなく、トイレ自体にも猫のおしっこが付着し臭いを発します。普段からふき取りシートで掃除をしていても、猫砂の取り換えの時にはトイレを丸洗いする事がおすすめです。
1-5-3.猫のトイレは月に一度は丸洗いしよう
猫のトイレは、少なくとも月に1度は丸洗いするようにしましょう。猫砂を取り換えすのと、トイレ容器を洗うのをセットとして一緒に行うと良いでしょう。
また、おしっこは健康状態の変化に気づける重要な情報を持っています。病気やストレスなど、体調の変化がある場合はおしっこの状態が変わる事も。毎日チェックして、愛猫の健康管理を心がけましょう。
2.猫がおしっこをトイレ以外でしてしまう理由は5つ
「どうして、猫がトイレ以外でおしっこをしてしまうんだろう…」
猫がトイレ以外でおしっこをしてしまう理由は、主に以下の6つに分けられます。
2-1.トイレに不満がある
猫は非常に繊細な生き物。そのため、トイレに不満があるとトイレを使いたがらない事も少なくありません。
以下は、猫がトイレを気に入らない理由の一例です。
猫がトイレを気に入らない理由
- トイレが汚い
- 猫砂の素材が気に入らない
- 猫砂が少ない
- トイレが小さい
- トイレの入り口が小さく、入りづらい
- トイレの場所が気に入らない
- トイレの数が少ない
これらが理由で、猫はトイレに不満を持ってしまいます。このような事がないよう、常に猫が排泄しやすいように環境を整える必要があるのです。
具体的に猫がトイレを嫌がっている場合には、以下ようなしぐさを取ることがあります。
「トイレが嫌!」と思っている猫のしぐさ
行動 | 理由 |
---|---|
前足をトイレのへりにかけて排泄する | 肉球の感触が気に入らない トイレの汚れが気になる |
排泄の後に猫砂をかけない | トイレが不快なので猫砂をかける間もなく出てしまう |
前足で空中をかくようなしぐさ | 足を猫砂につけたくない |
トイレのへりや付近の壁をかく | 猫砂が足りなくて猫砂をかけない 猫砂の感触が嫌い |
こういったしぐさを見つけたら、トイレに不満がある証拠。ぜひ、トイレ環境の改善を行ってください。
具体的にどのようなトイレを選べが良いかなどの詳しい解説は、「4-4.トイレの場所や形・素材にこだわる」をご覧ください。
2-2.ストレスを感じている
猫はストレスを感じる時に、トイレ以外の場所でおしっこをしてしまう事があります。
引っ越しなどで環境が変わった場合や、飼い主の長期不在などの場合で不安な状況が続くと、トイレで排泄が出来なくなってしまう事などがその例です。
また、主に去勢前のオス猫に見られる行動で、「スプレー行動」と言われるものも。
不安になったり、不満があるなどストレスがあるときに猫はなわばりを主張するために「スプレー行動」に及ぶのです。この行動に関しては「3-3.排泄ではなくスプレー行動をしている」をご覧ください。
2-3.排泄ではなくスプレー行動をしている
猫は排泄の他に「スプレー行動」という、自分のなわばりを主張するためのマーキングのための排泄を行います。スプレー行動と不適切な排泄(おもらし)は混同されがちですが、実は明確に違うものです。
2-3-1.スプレー行動とは?
スプレー行動は排泄行為ではなく、自分のなわばりを主張するためマーキングとして行います。特になわばり意識が強く去勢していないオス猫によく見られる行動です。
去勢をすれば治まる場合がほとんどですが、スプレー行動が習慣化している場合には解決しない事もあります。
猫のスプレー行動が盛んになる原因としては、主に次のようなものが挙げられます。
猫のスプレー行動が盛んになる原因
- 他の猫や新しい家族が増えた場合
- 引っ越しや部屋の模様替えなど、環境の変化
- 他の猫の姿が見え、なわばりに不安を覚える
- 繁殖期である
スプレー行動はこのような不安な状況により行われる事が多く、その匂いは強烈です。
2-3-2.スプレー行動と不適切な排泄の違い
スプレー行動と不適切な排泄は混同されがちですが、明確に異なるものです。
「スプレー行動」と「不適切な排泄」の違い
スプレー行動 | 不適切な排泄 | |
---|---|---|
姿勢 | 立ったまま(座ることもある) | 座った姿勢 |
量 | 少量 | 多量 |
トイレの使用 | ウンチや普通のおしっこはトイレを使う | ウンチもおしっこもトイレを使わない |
対象 | 壁やカーテンなどの垂直面 決まった場所にする | 水平面の好みの素材の場所でする |
まずは猫が行っているのが不適切な排泄なのか、スプレー行動なのかを見極めましょう。それにより対処方法は異なるためです。
スプレー行動を抑える方法としては、以下の2つの章を参考にしてみてください。
- 4-1.オスの場合は去勢手術を検討する
- 4-2.なるべくストレスがかからないように気を付ける
2-4.何らかの病気にかかっている
猫のおもらしが治らない場合には、病気を疑う事も必要です。膀胱炎は肝臓病など、排尿に関わる病気にかかってしまうと、トイレ以外でもおしっこをしてしまう事があります。
病気が疑われる場合は、以下の点に変化がないか注意してみましょう。
病気かな?と疑う変化
- お水を飲む量が多くなる
- 食欲がなくなる
- おしっこの臭いや量の変化
- おしっこの頻度が高くなる
- 排泄を痛がる
その他、排泄物や行動に何らかの違和感があった場合には、動物病院で検査してもらう事をおすすめします。
2-5.老化現象
老化により身体機能や運動能力が低下し、トイレを利用する事が出来なくなってしまう事があります。おしっこをしたいと思っても間に合わず、トイレに行く前に排泄してしまうなどが原因です。
老化によって粗相が多くなってしまった場合には、トイレの数や位置を工夫するなど、猫がトイレに行きやすいように工夫しましょう。
3.猫のおもらしやスプレー行動を抑えるための方法
猫のおもらしやスプレー行動を抑えるためには、以下の6つの方法が有効です。
3-1.オスの場合は去勢手術を検討する
スプレー行動を行ってしまうのが未去勢のオスの場合は、去勢手術する事をおすすめします。
スプレー行動を行ってしまう場合、ストレスの軽減などによりある程度低減させられることはあります。しかし猫のストレスを完全にコントロールすることは難しく、思わぬ事が原因でスプレー行動をすることが少なくないのです。
しつけによってスプレー行動を抑えることは不可能で、それは猫にとってますますストレスがかかる場合があるのです。
去勢手術を行うと、スプレー行動の約90%は解決されます。もちろん、去勢手術によって完全に解決されるものではありませんが、大幅に改善されることは間違いがないでしょう。
猫の健康のためにも、まずは去勢手術をおすすめします。
3-2.なるべくストレスがかからないように気を付ける
猫になるべくストレスがかからないように気を付けましょう。
「3-3.排泄ではなくスプレー行動をしている」でも解説したように、猫はストレスがかかるとスプレー行動を行ってしまう事があります。それを軽減するためにはストレスを与えない事が重要です。
とはいえ、家族が増えたり引っ越しや模様替えなどを絶対にしてはいけない、というのは人間側にとってもストレスですよね。
そういった場合のスプレー行動は、ある程度仕方ないと割りきりましょう。猫のストレスを全てコントロールする事は不可能だからです。
環境の変化などないのにスプレー行動が増えたな、と思ったら、窓の外からよその猫が見えないかチェックしてみましょう。窓の外からよその猫の姿が見えてしまうと、なわばりが脅かされていると不安になり、スプレー行動を行ってしまうからです。
急にスプレー行動が増えた場合には、その原因がどこにあるのかを確認して解決できるものは解決を目指しましょう。
3-3.トイレトレーニングを正しく行う
不適切なトイレトレーニングを正しく行う事で不適切な排泄を減らすことができます。トイレトレーニングはそれほど難しいものではありません。
ぜひ、実践してみてください。
3-3-1.トイレのサインに気を付ける
まずは、猫のトイレのサインに気を付けるようにしましょう。猫は、排泄をしたい時に以下のようなサインを行います。
猫がトイレに行きたいサイン
- ソワソワする
- 床の臭いをクンクン嗅ぐ
- 床を掘るようなしぐさを見せる
このようなサインに気づいたら、トイレに連れていきます。
3-3-2.トイレに連れて行く
猫のトイレのサインに気付いたら、抱っこしてトイレに連れて行ってあげましょう。
猫はとっても繊細な動物です。トレーニング中に怖い思いをすると、うまくいかない事も。音を立てずに優しくトイレに導いてあげます。
3-3-3.成功したら猫を褒める
猫がトイレでの排泄を成功させたら、褒めてあげましょう。
逆に、猫がトイレを失敗しても決して怒ってはいけません。猫は繊細な動物です。トイレをすることで怒ってしまうと嫌な感情が紐づけられ、トイレトレーニングがうまくいかなくなることがあるのです。
これらの流れを何度か行うだけで、猫はトイレを自分でできる様になります。
3-3-4.トイレの臭いで覚えさせる
トイレで排泄ができると臭いが付き、トイレの場所を覚えやすくなります。トイレトレーニング中にはすぐに排泄物を片付けず、少し残しておくことをおすすめします。
3-4.トイレの場所や形・素材にこだわる
猫がトイレを嫌がっている事が原因で、トイレ以外での排泄を行ってしまう場合には環境を整えてあげましょう。具体的には、猫のトイレで注意すべき点は以下の通りです。
猫のトイレ設置で気を付けるべき事
サイズ | 猫の体長の1.5倍以上の、ゆったりサイズ (猫の首~尾の付け根の長さを体長とした場合) |
---|---|
深さ | 猫砂が入るため、ある程度深さが必要 |
入り口 | 猫が入りやすいよう、低めになっている |
形 | 屋根なし |
置き場所 | やや陰になっていて静かな場所 湿気がこもらない場所 飼い主の目が届く場所 |
数 | 頭数 + 1個以上 |
猫砂の素材 | いくつか試して決める |
トイレのサイズや深さなどは、成長に合わせて見直す必要があります。老猫や子猫でトイレに入りづらいなどの場合はスロープなどを作って入りやすいように工夫しましょう。
トイレの形は様々あり、「この形が良い、悪い」などとはっきり言えるものはありません。ただし、トイレを選ぶ場合は屋根なしをおすすめします。屋根がある場合はトイレの中に湿気や臭いが溜まりやすくなるからです。トイレからの臭いが気になる場合でも、屋根がないものを選ぶ事をおすすめします。
トイレの置き場所に関しても工夫が必要です。猫が落ち着いてトイレができるよう、人の出入りなどがない静かな場所や、湿気がこもらない場所に設置します。また、排泄物のチェックは飼い主の重要な役割です。異変や頻度などを確認する意味でも、飼い主の目の届く所に置くのが良いでしょう。
猫砂には様々な種類があるため、いくつかを試してから決めるのが良いでしょう。
猫砂の素材選び
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ペーパーサンド | 軽量で吸水力が高い トイレに流せるため処理がしやすい | トイレに流して処理する際、詰まってしまう事も |
鉱物(ベントナイトなど) | 砂のような感触で、猫に人気 吸水力が高い | 粒が細かいため散らばりやすい |
シリカゲル | 消臭効果が高い | 誤飲した場合炎症を起こす場合も |
ヒノキ | 猫砂自体に臭いがない 燃えるゴミで捨てられる 軽量で消臭効果が高い | 猫がヒノキの臭いを嫌う事も |
オカラ | ほこりが立ちにくい | 独特の臭いがある |
3-5.年齢に合ったトイレを用意する
猫も年を取ったら人間と同じようにバリアフリーにするなどの工夫をし、トイレに行きやすい環境を作りましょう。
猫は人間と同じように、年を取ると肝臓機能が衰えてしまうため、おしっこの回数が増えてきます。今まではトイレでおしっこをしていた老猫がトイレ以外におしっこをしてしまう理由として、以前よりもトイレに行くのが億劫になるといった事も挙げられます。
猫が年老いてきたら、年齢に合わせて排泄しやすいように工夫しましょう。
老猫がトイレを失敗するようになったら…
トイレをバリアフリーにする | 中に入りやすいよう、ステップやスロープを付ける 底の浅いトイレにする |
---|---|
トイレの個数を増やす | 寝床に近いところにトイレを設置 猫がトイレに行きやすいよう、トイレの数を増やす |
ペット用トイレシーツで用を足させる | トイレに行きたがらなかったら、ペットシーツを利用する |
ペット用おむつを利用する | ペット用おむつをする事で失敗がなくなる |
3-6.壁やフロアを染みこまないものに変える
不適切な排泄を行って臭いが染みついてしまうと、もうなかなか完全に臭いを落とすことができません。もしも既におしっこが染みこんでしまった場合、その匂いを消すのに壁紙やフロアを張り替えるのがおすすめです。
猫は自分のおしっこの臭いでトイレを覚えるため、一度染みこんでしまった場所は臭いを完全に取り除かない限りその場所でおしっこをしてしまいます。
スプレー行動も同じように、臭いを付けて自分のなわばりをアピールするため、同じところに何度もかけてしまうのです。
それを解決するためには、フロアや壁紙の張替えが有効です。張り替える際にはペット用のクッションフロアや腰壁シートなどあらかじめ染みこみづらい素材のものを選ぶことがおすすめです。
4.床や壁についた臭いを完全に消すならプロに任せよう
実は、猫のおしっこには特有の臭い成分がある事が分かっています。猫のおしっこの臭いが強烈なのはそのためで、その成分を消し去ることは簡単ではありません。
臭いを完全に消し去るためには、プロの清掃業者に依頼する事がおすすめです。
4-1.猫特有のおしっこ臭の成分は一般家庭で消すのが困難
猫のおしっこには人間のもとのは少し違い、ツンと鼻を突くような刺激のある臭いがあります。実はこの臭いは猫特有のもの。一度染みついたおしっこの臭いがなかなか消えてくれないのは、このためです。
猫のおしっこには、「フェリニン」と「コーキシン」という特有の成分が存在します。
猫のおしっこ臭の直接の原因となる成分は「フェリニン」、そしてその「フェリニン」を合成するために必要となるのが「コーキシン」という成分です。
フェリニン自体は無臭なのですが、空気に触れる事で「チオール」という物質に変化。猫のおしっこの刺激臭はこの「チオール」によるものです。
「フェリニン」「コーキシン」どちらも猫や近縁動物のおしっこでしか見られない独自の成分です。この特有の成分が、いくら消臭剤を使ってもなかなか消えてくれない理由です。
4-2.猫特有のおしっこ臭を消すならプロに任せよう
一度床や壁に染みこんでしまった猫のおしっこ臭を完全に消したいなら、プロに任せるのがおすすめです。特有の成分を持つ猫のおしっこ臭を自宅で消すことは、非常に難しいからです。
先にも解説したように、猫のおしっこ臭の完全消臭には臭いの元となる成分の分解は非常に重要なプロセスとなります。しかし、これを一般家庭で完全に行う事は非常に困難です。
そんな厄介な猫のおしっこ臭を「リスクベネフィット」は完全消臭可能です。リスクベネフィットは猫特有の臭い成分である「コーキシン」専門の分解方法において特許を取得しています。
また、その他に「オゾン燻蒸」「コーティング」など、3つの工法で特許を取得しており、ペット臭の完全消臭を可能にします。
「完全に消臭しなくても、壁紙やフロアを張り替えればいいのでは?」そんなことを思う方もいるかもしれませんが、本当に完全消臭したいのであればクリーニングがベストです。
実は、壁紙やフロアを張り替えたとしても、強烈な猫のおしっこの臭いが完全に消臭できるとは限りません。リフォームで完全に消臭しようとすると、土台から張り替える必要が出る事もあり、費用も高額になることも。
壁紙や床をせっかく張り替えても完全に消臭できなかった場合、同じようにまた猫がトイレ以外でおしっこをしてしまうかもしれないのです。
リスクベネフィットならなるべく費用を抑えて完全消臭をすることができます。提供するペット消臭サービスは以下の通りです。
リスクベネフィットのペット消臭サービス
壁紙はがし | 臭気が付着した壁紙を除去 |
---|---|
床解体 | おしっこで傷んだ床を解体 |
除菌作業 | 雑菌の処理を行い、臭気のもとを取り除く |
フェロモン臭分解 | 猫のおしっこのみに含まれるコーキシンという成分を専門の工法で除去 |
糞除去作業 | 感染対策を施し糞を除去 |
家財などの糞ふき取り | 家財に付いた糞のふき取り作業 |
特殊コーティング | 自社の専門コーティング剤で臭いをシャットアウト |
完全消臭作業 | 高濃度のオゾンを用いて消臭作業を行う(3日程度) |
亡骸撤去 | 亡骸の除去と埋葬供養を行う |
リスクベネフィットは、消臭の工法において消臭特許を取得しています。その技術を用い、猫のおしっこの染みついてしまったお家を完全消臭致します。
猫の臭いを完全に消臭したい方は、ぜひリスクベネフィットまでお問合せください。
5.まとめ
今回は、猫のおしっこの消臭方法について解説してきました。
この記事をお読みいただく事で、以下の事がご理解いただけたかと思います。
この記事を読んで分かった事
- 猫のおしっこの消臭をする方法
- 猫がおしっこをトイレ以外でする理由
- 猫のおもらしやスプレー行動を抑えるための方法
猫のおしっこの臭いは強烈で、なかなか完全に消し去ることは簡単ではありません。しかしながら、完全に消せない場合にはまた猫は同じ場所におしっこをしてしまう可能性があります。
もしなかなか床や壁の臭いが消せなかったら、ぜひリスクベネフィットにお問合せください。完全消臭を行い対策を打つことで、猫がトイレを外でおしっこをしてしまう癖をなくすことができるかもしれません。
ぜひ、完全消臭して愛猫との楽しい生活を取り戻しましょう!