更新日:2023/09/07
「特殊清掃とは何?どのような作業を行うの?」
「身内が孤独死した部屋を特殊清掃しなければならないけど、ハウスクリーニングとは何が違うの?」
この記事をご覧になっている方は、はじめて特殊清掃という言葉を聞いて、戸惑っているのではないでしょうか。
特殊清掃とは、ハウスクリーニングでは落すことが難しい汚れや臭いを、専用の機材や薬剤を使って清掃することです。目に見えるゴミや汚れの除去はもちろん、目に見えない雑菌や臭いまで徹底的にクリーニングしていきます。
具体的には、事故や孤独死、災害、ゴミ屋敷、ペット屋敷などの清掃は、特殊清掃が必要となるケースが多いです。このような部屋では、大量の遺留品やゴミ、体液、汚染物などが散乱・付着している状況が考えられます。
これらを綺麗にするためには、通常の清掃方法で落すことが難しく、細菌感染などのリスクもあります。そのため、特殊清掃の正しい知識を持ち、細心の注意を払って清掃を行わなくてはなりません。
しかし、素人が清掃する場合は、細菌感染のリスクや心身ともに大変な労力を伴うため、特殊な技術とノウハウを持った特殊清掃業者に依頼することが一般的です。
とはいえ、特殊清掃の知識が無いまま業者に依頼をしてしまうと、ちゃんと清掃をしてもらえなかったり、臭いが取りきれずトラブルに遭遇したりする可能性が非常に高いです。
だからこそ、「特殊清掃とは何か」「どんな作業をどんな流れで行うのか」「費用の相場がいくらなのか」などをしっかりと理解しておくことが大切です。
そこでこの記事では、以下の内容を詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読めば、特殊清掃という言葉をはじめて聞いた方でも、特殊清掃の内容を詳しく理解できるようになるでしょう。
また、記事の最後では、特殊清掃を利用した方が良いケースと特殊清掃業者の選び方もご紹介します。
特殊清掃を業者に依頼すべきか判断するためにも、ぜひ最後まで読み進めてください。
Contents
1.特殊清掃とは
冒頭でもお伝えしたとおり、特殊清掃とは、ハウスクリーニングでは落すことができないケースにおいて、特殊な機材や薬剤、清掃技術をもってクリーニングすることです。
特殊清掃が必要となるケースは、孤独死や自殺などの部屋、ゴミ屋敷、災害現場、ペット屋敷などを清掃する場合です。
これらの現場では、大量のゴミや遺品、体液や血液、汚染物が付着している可能性があり、さらに悪臭や害虫の発生も考えられ、通常のハウスクリーニングでは対応が困難となります。
特に、孤独死の場合は遺体から染み出た体液や血液の中に、目に見えない細菌が多数含まれています。感染症対策をしないで清掃を行うと、清掃作業中に細菌による感染症にかかるリスクがありとても危険です。
特殊清掃では、防護服などを着用して感染対策を十分にとった上で、ゴミの撤去や血液・体液の除去、消臭・消毒作業を行い、もう一度誰かが住める状態に戻していきます。
特殊清掃自体を行うためには、特別な資格など必要ありません。ただし、作業をする中には資格が必要であったり、特殊な薬剤・機材が必要であったりする場合があります。
そのため特殊清掃を行う場合は、特殊な技術やノウハウを持った特殊清掃業者に依頼をすることが一般的です。
2.特殊清掃とハウスクリーニングの違い
特殊清掃とハウスクリーニングの大きな違いは、ハウスクリーニングは「清掃のみ」の作業内容に対して、特殊清掃では清掃のみに留まらないことにあります。
特殊清掃とハウスクリーニングの具体的な違いを、次の表にまとめました。
ハウスクリーニングでは、暮らしている中で細かく清掃することが難しい箇所を、プロの清掃スタッフが綺麗にするサービスです。
一方、特殊清掃は、清掃だけでは取り除くことができない除菌・消臭、汚染物の除去、害虫駆除などを行います。また、臭いの元となる床下や壁に染み出た汚染物を除去するために、解体やリフォーム・撤去等を施します。
ハウスクリーニングが対応できる範囲は、居住している部屋や引っ越し後の部屋などです。ただし、汚れや臭いがひどい場合は対応することができません。
特殊清掃の対応範囲は、ハウスクリーニングで対応できない部屋です。孤独死、ゴミ屋敷、災害、ペット屋敷などの汚れや臭いがひどい部屋や、災害により有害物質が発生している部屋の対応をします。
特殊清掃が必要となった場面で、「特殊清掃じゃなくても大丈夫」「ハウスクリーニングで十分」と考える人もいますが、それは危険です。
ここまでお伝えしたとおり、「同じ清掃」という分野ではありますが、特殊清掃とハウスクリーニングでは全く違います。
清掃を依頼する際には、清掃現場がどのような状態なのかを把握したうえで、「特殊清掃が必要なのか」「ハウスクリーニングが必要なのか」判断をしていきましょう。
3.【ケース別】特殊清掃の作業内容と流れ
ここからは、特殊清掃の具体的な作業内容を詳しく解説していきます。
特殊清掃の作業内容は、部屋の状況により大きく異なります。
そのため、部屋のケース別で作業の内容と作業の流れを解説します。
・孤独死の部屋の清掃
・ゴミ屋敷の清掃
・水害現場の清掃
・火災発生現場の清掃
・ペット屋敷の清掃
清掃が必要な部屋の状況が明確な場合は、上記リンクより進んでご覧ください。
なお、これらの作業内容は、冒頭でお伝えしたとおり素人が作業するのは負担が大きいため、業者に依頼することが一般的です。
3-1. 孤独死の部屋の清掃
孤独死発生現場の特殊清掃では、主に消臭や汚染物の除去などの作業が行われます。
また遺体発見までに時間が経っており、遺体の損傷が激しい場合は、その他に床の解体等の大掛かりな作業が必要になることも多いです。
3-1-1. 作業内容
孤独死の特殊清掃を行う際に重要なポイントは、亡くなっている場所です。
もちろん遺体の損傷具合も重要ですが、亡くなっている場所によっては、便座着脱や特殊コーティングなどの、より専門的な作業が必要になります。
ここでは、孤独死発生時の特殊清掃の作業内容と目的を、以下の3つに分けて紹介します。
- 死亡した場所に関係なく必要な作業
- 洗面所付近やトイレで亡くなっていた場合に必要な作業
- 浴室で亡くなっていた場合に必要な作業
【場所に関係なく必要な作業】
作業内容 | 作業の目的 |
---|---|
汚物清掃 | 遺体から出た体液や血液等の汚染物の除去 |
消毒剤散布 | 壁や天井・窓やカーテンなどに付着している病原菌を死滅させる |
オゾン燻蒸 | 高濃度オゾン発生器を設置し、短時間での除菌・消臭を行う |
害虫駆除 | 液体や顆粒タイプの薬剤を使用し、ウジ虫やハエを駆除する |
臭い漏れ防止 | 玄関扉の隙間に養生テープを貼り、臭いの外部流出を防ぐ |
床切断作業 | フローリングを解体し、床の継ぎ目から染み込んだ血液等を取り除く |
特殊コーティング | 洗浄した箇所を皮膜塗装して、臭気飛散を防止する |
【洗面所付近やトイレで亡くなっていた場合に必要な作業】
作業内容 | 作業の目的 |
---|---|
便座着脱作業 | 便座本体を取り外し、床下の汚染の有無を確認する |
洗面台等除去 | 洗面台下部に流れ込んだ体液を除去し、除菌消毒する |
【浴室で亡くなっていた場合に必要な作業】
作業内容 | 作業の目的 |
---|---|
浴槽内の水のこしとり ※浴槽内に水が張っている場合 | 浴槽内に流れ出た液体や固形物を作業員が手作業でこしとる (汚染された液体を配管から流すと臭いが発生するため) |
浴室内の清掃 ※浴槽内に水が張っていない場合 | 浴槽や配管を清掃し、ヌメリ菌やレジオネラ菌を死滅させる |
水質検査 | 浴槽内の水を科学的に分析し、安心して浴槽を使用できるか判断する |
3-1-2. 作業の流れ
作業内容が多く驚いてしまったかもしれませんが、毎回上記の作業全てを行う訳ではありません。
多くの場合は、以下の流れに記載されている基本的な作業のみで終了となります。
ただし、実際の作業時には、部屋の状況や死亡した場所により、便座の着脱作業や浴槽の清掃などが基本の流れに加わります。
作業の進め方やサービス内容は業者によっても変わりますので、詳しくは依頼する業者に問い合わせてみると良いでしょう。
なお、孤独死発生時の特殊清掃の流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
孤独死が発生した部屋の処理方法まで解説していますので、あわせてご一読ください。
3-2.ゴミ屋敷の清掃
ゴミ屋敷の特殊清掃では、ゴミ処理や消毒などが主な作業内容になります。
作業時には、ただゴミを処分するだけでなく、ゴミについた害虫の駆除や、食べ物や液体がこびりついた床の掃除などが行われます。
3-2-1. 作業内容
ゴミ屋敷の特殊清掃の作業内容と目的は、以下の表の通りです。
作業内容 | 作業の目的 |
---|---|
ゴミの除去や分別・処分 | 部屋に積まれたゴミを分別し、処分する |
クリーニング作業 | ゴミを取り除いた後の床や壁を掃除し、元の状態に戻す |
消臭 | ゴミによって部屋についてしまった臭いを取り除く |
養生作業 | ゴミの搬出時に共用部を汚さないように保護する |
消毒剤散布 | 消毒剤を散布し、雑菌を死滅させる |
害虫駆除 | 薬剤を使用し、ゴミについた虫を駆除する |
害虫発生や床の汚れの有無などの家の状態にもよるものの、基本的に上記の作業全てが行われると考えた方が良いでしょう。
3-2-2.作業の流れ
ゴミ屋敷の特殊清掃は、主に消毒→ゴミの除去→清掃や消臭の順番で行われます。
ゴミ屋敷が一軒家ではなくマンションの場合は、上記の作業に加え、作業開始前に共用部分の養生作業が行われます。
またゴミの除去だけでなく、水回りやエアコン清掃なども行って欲しい場合は、オプションでハウスクリーニングを依頼できる場合もあります。
具体的なサービスの内容については、業者に問い合わせてみてください。
【特殊清掃業者は害虫駆除や近隣対策まで行う】
特殊清掃業者にゴミ屋敷の清掃を依頼する際、害虫駆除や近隣対策まで行うことがサービスの特徴です。
「ゴミ屋敷なら不用品回収業者や遺品整理業者でも良いのでは?」と思うかもしれませんが、ゴミの梱包や害虫駆除は、不用品を回収するだけの業者や遺品整理の専門業者などでは行いません。
ゴミ屋敷では悪臭や害虫が発生しているケースが多いため、作業時は単にゴミを処分するだけでなく、臭いの強いものは梱包・密閉した状態で外に運び出す必要があります。
よって、ゴミ屋敷の清掃はなるべく特殊清掃専門業者に依頼することがポイントです。
ゴミ屋敷を特殊清掃業者に依頼する方法や流れについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご一読ください。
3-3水害現場の清掃
水害現場では、家の中に水だけでなく、汚泥やゴミが流れ込んでしまっています。
そのため水害現場では、排水・洗浄・消臭・消毒などの作業を主に行う事になります。
3-3-1.作業内容
水害の発生現場では、基本的に以下の表に記載されている全ての作業が行われます。
水に濡れた家の中や床下は、汚泥や細菌により非常に不衛生な状態になっています。そのため元の状態に戻すには、大掛かりで時間のかかる作業が必要になることが多いです。
【水害発生現場の特殊清掃で行われる作業】
作業内容 | 作業の目的 |
---|---|
排水作業 | 排水ポンプを使用して、床下に溜まった水を取り除く |
汚泥の除去 | 家屋内や壁の裏に溜まった汚泥を除去し、家の腐食を防ぐ |
床下汚泥除去 | 床下を調べ、溜まった汚泥を除去する |
消毒剤散布 | 床下洗浄の仕上げに消毒剤を散布する |
オゾン燻煙 | 消毒と消臭を同時に行う |
床上清掃作業 | 床上に上がった水を取り除き、壁裏まで洗浄・消毒を行う |
家財撤去 | 水害で浸かった家財を撤去する |
解体作業 | 内装の一部や建物を解体する |
カビ除去 | 黒カビや青カビを除去する |
3-3-2.作業の流れ
水害発生時の特殊清掃は、基本的には以下のような流れで行われます。
ただし、被災状況はそれぞれの家に応じて異なるため、必ずしも上記の作業全てが行われる訳ではありません。
たとえば家族やボランティア等で家の中の洗浄や家財撤去を済ませている場合は、該当する作業は不要になります。
依頼作業と料金については、次の章で詳しく解説します。
水害復旧についての流れは以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
3-4. 火災発生現場の清掃
火災発生現場の特殊清掃時も、水害復旧と同様に、様々な作業を行うことになります。
火災の規模や被害の大きさにもよりますが、人が住める状態に戻すためには、ゴミの除去や解体・消臭などの幅広い作業を行う必要があります。
3-4-1. 作業内容
火災の発生現場で行われる作業と目的は、以下の通りです。
火災の発生後は火災臭が残ってしまうため、大規模な火災ではない場合も、煤清掃や完全消臭・特殊コーティングなどの作業が必要になるケースが多いです。
作業内容 | 作業の目的 |
---|---|
ゴミの分別・梱包 | 一般ゴミに出せない火災ゴミを分別し、梱包する |
解体作業 | 火災によってダメージを負った建物や内装を解体する |
煤清掃 | 壁などに付着した煤を除去する |
ケレン作業 | 清掃では取れない煤を取り除く |
有害物質酸化分解作業 | 有害物質を化学分解し、人が利用できる環境に戻す |
特殊コーティング | コーティング剤を塗り、臭いをふさぎこむ |
完全消臭 | 超高濃のオゾンを用いて消臭する |
ダイオキシン濃度測定 | ダイオキシン等の有害成分が残っていないか調べる |
3-4-2.作業の流れ
火災発生現場では、以下のような流れで作業が行われます。
火災発生現場ではダイオキシンなどの有害物質が多く発生しているほか、ガラスや金属が混じったゴミが散乱しています。
そのため作業が長引きやすく、人が住める状態に戻すには、上記のような幅広い作業を行う必要があります。
軽度の火事では解体作業などは必要ありませんが、基本的にゴミの分別や消臭・有害物質分解などは必ず行われると考えた方が良いでしょう。
火災現場の清掃作業については、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
3-5.ペット屋敷の清掃
ペット屋敷では、フェロモン臭が壁や床に染み付いたり、糞尿が家具や床にへばりついてしまったりといった状態になっていることが多いです。
そのため、糞除去や消臭などの作業が主に行われます。
3-5-1. 作業内容
ペット屋敷の特殊清掃で行われる作業内容と目的は、以下の通りです。
作業内容 | 作業の目的 |
---|---|
糞除去作業 | 部屋内に落ちた糞の除去 |
家財拭き取り作業 | 家財に付着した糞や臭いの成分の洗浄 |
壁紙剥がし作業 | 臭気を吸い込んだ壁紙の取り外し |
床解体作業 | 汚染された部分のカーペットや畳・床の除去 |
雑菌消毒・除菌 | 天井や壁紙・カーテンなどに付着した臭い成分の軽減 |
フェロモン臭分解 | 臭気の根源となるフェロモン臭の分解 |
特殊コーティング | フローリングの継ぎ目等から出る臭気の防止 |
完全消臭 | オゾン発生器を用いた除菌・消臭 |
作業範囲はペットを飼っていた部屋の広さや臭いの具合によって変化しますが、作業は上記の8種類全てが行われると考えた方が良いでしょう。
3-5-2.作業の流れ
ペット屋敷の特殊清掃の流れは、以下の通りです。
ペットの臭いは強烈で様々な場所に染み込んでしまっているため、壁紙剥がしやフェロモン臭分解・特殊コーティングなどの作業により、完全消臭を実現します。
動物屋敷の処理や清掃方法については、下記の記事で紹介していますので参考にしてください。
4.【ケース別】特殊清掃にかかる費用相場
特殊清掃では、作業する部屋の状況により作業内容が大きく変わるため、費用も部屋の状況により変わります。
ここでもケース別で特殊清掃にかかる費用相場を解説します。
・孤独死の部屋の清掃費用
・ゴミ屋敷の清掃費用
・水害現場の清掃費用
・火災発生現場の清掃費用
・ペット屋敷の清掃費用
清掃する部屋の状況がわかっている場合は、上記リンクより進んでご覧ください。
4-1.孤独死の部屋の清掃費用
第6回孤独死現状レポートによれば、孤独死による原状回復費用の平均損害額は389,594円と記載されています。
特殊清掃の料金は「間取り+作業員の人数+作業内容」で決定します。
よって間取りが広い場合や、遺体の損傷具合が激しい場合は清掃箇所が増え、場合によっては100万円以上の金額を請求されるケースもあります。
もちろん100万円もの金額がかかるケースは限られますが、基本的に孤独死の特殊清掃には平均額である30万程度の費用がかかると考えた方が良いでしょう。
【孤独死で特殊清掃を依頼した場合の費用例】
平均金額だけでは具体的な料金が分かりにくいため、ここでは「1LDKの部屋の入居者が、部屋の中央部分で亡くなっている場合」についてシミュレーションを行ってみます。
1LDKでの特殊清掃の基本料金は以下の通りです。
基本料金
1LDKの特殊清掃 | 700,000円 |
---|---|
孤独死清掃パック | 100,000円前後 |
特殊清掃の依頼時には、上記の基本料金の他に、作業内容別の料金が加わります。
今回のケースのように部屋で亡くなっていた場合は、床の切断作業や床下洗浄などの作業が必要になるケースが多いです。
作業内容別の料金
床切断作業 | 35,000円 |
---|---|
特殊コーティング | 5,000円/箇所(ここでは2箇所とするため5,000円×2) |
オゾン燻蒸 | 30,000円 |
床下洗浄コーティング | 35,000円 |
ただし部屋がゴミ屋敷状態だった場合や、遺体の損傷が酷くより多くの作業員が必要になる場合・浴槽やトイレの中で亡くなっていた場合などは、上記以外にも作業料金が発生します。
孤独死の特殊清掃費用についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご一読ください。
4-2.ゴミ屋敷の清掃費用
ゴミ屋敷の特殊清掃の料金は、ゴミの量や家の間取りで求められます。
一口に「ゴミ屋敷」と言っても、天井までゴミが重なっているケースや、床が埋まる程度のゴミで済んでいるケースなど、家によってゴミの量や作業範囲が異なるためです。
また作業料金は片付けが必要な部屋数や作業人数によっても変動しますので、ゴミ屋敷の片付けに必要な料金の目安は、以下の表を参考にしてください。
間取り | 作業人数 | 費用 |
---|---|---|
1R/1K | 1〜2名 | 26,500円〜50,000円 |
1DK/2K | 1〜2名 | 33,000円〜80,000円 |
1LDK/2DK | 2〜4名 | 49,500円〜121,000円 |
2LDK | 2〜4名 | 110,000円〜154,000円 |
3DK/3LDK | 3〜5名 | 129,000円〜209,000円 |
4DK/4LDK | 3〜6名 | 169,000円〜246,000円 |
さらにゴミ屋敷の特殊清掃の際には、使用するトラックのサイズによっても処理費用が異なる傾向にあります。
ゴミ運搬には軽トラックもしくは2tトラックを使用するケースがほとんどで、使用するトラック1台につき、費用は以下のように変化します。
最大積載量 | 45Lゴミ袋の数 | 費用相場 | |
---|---|---|---|
軽トラック(1台) | 350kg | 35〜40袋 | 16,500〜45,000円 |
2t トラック(1台) | 2t | 70〜80袋 | 50,000〜90,000円 |
よって、ゴミの量がワンルーム1つ分程度であれば軽トラックでの運び出しが可能ですが、一軒家全体がゴミ屋敷になってしまっている場合などは、2トントラックの利用が必要になるでしょう。
ゴミ屋敷の片付け費用については、以下の記事でより詳しく解説しています。
費用を抑えるポイントについても紹介していますので、ぜひご一読ください。
【ゴミ屋敷の特殊清掃を依頼した場合の費用例】
具体的な値段が分かりにくいため、ここでは「2LDKの部屋のゴミ屋敷を依頼し、2トントラックを使用した場合」についてシミュレーションを行ってみます。
部屋の広さ別の片付け料金は以下の通りです。
ゴミ屋敷の特殊清掃料金
2DK・2LDKの特殊清掃 (作業員の費用含む) | 90,000円〜300,000円 (ここでは30万円と仮定して計算) |
---|---|
2トントラックでのゴミの搬出料 | 50,000円〜90,000円 (ここでは9万円と仮定して計算) |
ゴミ屋敷の特殊清掃時には、上記の基本料金の他に、作業内容別の料金が加わります。
具体的には、消毒や清掃などの作業が加わることが多いです。
作業内容別の料金
オゾン燻蒸(消臭) | 30,000円 |
---|---|
ハウスクリーニング | 15,000円(ガスコンロ・換気扇・シンク) |
たとえば上記の2つの作業を行うと仮定して計算すると、特殊清掃の合計費用は435,000円です。
ただし部屋で孤独死が発生している場合や、ペット屋敷になっている場合は、上記の費用とは別に作業料金が発生します。
ゴミ屋敷と猫屋敷(ペット屋敷)をまとめて特殊清掃業者に依頼する方法や流れについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご一読ください。
4-3.水害現場の清掃費用
水害復旧の際の特殊清掃は、以下の2パターンによって大きく料金が異なります。
- 床下浸水か、床上浸水か
- どこまでの作業を業者に依頼するか
たとえば床上まで浸水しており、床下洗浄や排水などのほぼ全ての作業を依頼することになった場合は、50万円以上の費用がかかるケースが多いです。
料金プランやメニューは業者によって異なりますので、詳しくは業者に見積り依頼をすることをおすすめします。
弊社では、水害復旧作業は以下の値段にて承っています。
水害復旧費用の目安
床下洗浄 | 3日かかる場合:489,994円 4日かかる場合:624,634円 |
---|---|
床下の排水 | 44,064円/1日 |
床上浸水の清掃作業 | 44,064円 |
床上浸水の消毒作業 | 69,244円/1部屋 |
家財清掃サービス | 44,064円/1日 |
床下の排水や床上の洗浄などは家族内で行うケースも多いため、床下洗浄や消毒など、自分達で行うことが難しい作業のみ業者に依頼することも可能です。
事前にどの部分を依頼するか決めておくと良いでしょう。
【水害復旧の特殊清掃を依頼した場合の費用例】
具体的な値段が分かりにくいため、ここでは「床上浸水しており、床下洗浄・床下の排水・消毒作業を依頼した場合」についてシミュレーションを行ってみます。
水害復旧の料金
床下洗浄 | 489,994円(3日かかったとして計算) |
---|---|
床下の排水 | 44,064円/1日 |
床上浸水の消毒作業 | 69,244円/1部屋(2部屋として計算) |
上記の作業の合計費用は672,546円で、ここに間取り別の基本料金や作業員の値段がかかります。
価格が高いと感じられるかもしれませんが、特殊清掃業者には汚泥の除去作業が足りず後から異臭に悩まされたり、カビが発生したりするケースが多く見受けられます。
水害後の消毒や床下洗浄は難しいため、家の中の片付けなど簡単な作業のみ行い、後はプロに任せることをおすすめします。
水害復旧についての流れは以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
4-4.火災発生現場の清掃費用
火災発生現場の特殊清掃では、火災の規模によって必要な作業が異なります。
そのため費用相場を確認することは非常に難しいですが、幅広い作業を行う必要があるため、100万円以上の費用がかかるケースも多いです。
弊社では以下の料金にて作業を承っていますので、参考にしてください。
(※時価や別途相談が必要な作業を除きます)
火災復旧費用の目安
有害物質酸化分解作業 | 50,000円/1部屋 |
---|---|
分別・梱包・袋詰め作業 | 140,000円/5㎡ |
内装材撤去作業 | 35,000円/1人 |
天井・側壁 一部ケレン作業 | 9,200円/1㎡ |
特殊コーティング作業 | 6,500円/1㎡ |
ダイオキシン濃度測定 | 250,000円/1箇所 |
火災発生現場での特殊清掃は手間や時間がかかるため、費用は「1㎡」や「1箇所」など作業を行う範囲によって変化します。
また別途相談が必要な作業も複数存在するため、詳しい料金を知りたい場合は以下のページより、お近くの支部までお気軽にお問い合わせください。
【火災現場の特殊清掃を依頼した場合の費用例】
具体的な値段が分かりにくいため、ここでは「50㎡の火災現場の特殊清掃を行う場合」についてシミュレーションを行ってみます。
火災現場の作業料金
有害物質酸化分解作業 | 100,000円(2部屋として計算) |
---|---|
分別・梱包・袋詰め作業 | 1,400,000円(50㎡の場合) |
内装材撤去作業 | 70,000円(2人の場合) |
天井・側壁 一部ケレン作業 | 92,000円(10㎡として計算) |
特殊コーティング作業 | 65,000円(10㎡として計算) |
上記の作業の合計費用は1,727,000円です。
ただしこのシミュレーションには、基本作業料・建物内部密閉作業・吊り降ろし作業などの、別途相談が必要な作業は含まれていません。
よって実際に依頼した場合は、上記の金額に数十万円がプラスされると予想されます。
4-5.ペット屋敷の清掃費用
ペット屋敷の特殊清掃の費用は、清掃が必要な部屋の広さや、作業員の人数によって大きく異なります。
作業を行う部屋数や汚れ具合にもよりますが、30万円〜50万円程度のお金がかかると予想されます。
弊社では以下の料金にて作業を承っていますので、参考にしてください。
(※時価や別途相談が必要な作業を除きます)
ペット臭消臭の特殊清掃の費用目安
糞除去作業 | 35,000円/1人 |
---|---|
家財拭き取り作業 | 35,000円/1人 |
壁紙剥がし作業 | 35,000円/部屋 |
床解体作業 | 35,000円/部屋 |
雑菌消毒・除菌 | 35,000円/部屋 |
フェロモン臭分解 | 100,000円/部屋(犬・猫共に) |
特殊コーティング | 5,000円/箇所 100,000円/部屋 |
ペット屋敷の特殊清掃の料金も、その家の状況によって大きく変化します。
たとえば家の状況によっては、上記の作業の他に別途ハウスクリーニングなどが必要になる場合もあります。
詳しい料金を知りたい場合は以下のページより、お近くの支部までお気軽にお問い合わせください。
【ペット屋敷の特殊清掃を依頼した場合の費用例】
具体的な値段が分かりにくいため、ここでは「1室でペットを買っており、特殊清掃を依頼した場合」についてシミュレーションを行ってみます。
ペット臭消臭の特殊清掃の作業料金
壁紙剥がし作業 | 35,000円 |
---|---|
家財拭き取り作業 | 35,000円 |
雑菌消毒・除菌 | 35,000円 |
フェロモン臭分解 | 100,000円 |
特殊コーティング作業 | 10,000円(2箇所として計算) |
上記の作業の合計費用は215,000円です。
ただしこのシミュレーションには、基本作業料や別途相談となる作業は含まれていません。
詳しい金額を知りたい場合は、業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
5.【Q&A】特殊清掃についてよくある質問と回答
特殊清掃が必要な場面は、そんなに多く遭遇するものではありません。突然の不測の事態に戸惑っている方がほとんどです。
そのため、疑問に思うことも多いでしょう。
ここでは、特殊清掃についてよくある質問と回答をまとめて紹介します。
特殊清掃についてよくある質問
Q1.特殊清掃は業者に依頼しないとダメですか?
Q2.特殊清掃はどのタイミングで頼めば良いですか?
Q3.死臭や腐敗臭って本当に取れますか?
Q4.近隣に知られずに清掃を完了させたいのですが可能ですか?
Q5.室内の状況が分からない状態でも対応できますか?
どれも特殊清掃を依頼する際に重要なポイントとなります。しっかり確認していきましょう。
5-1.特殊清掃は業者に依頼しないとダメですか?
特殊清掃は業者に依頼しないとダメというわけではありません。
しかし、特殊清掃を安易に素人が行うことは危険とリスクが伴うため、業者に依頼することを強くおすすめします。
特殊清掃を自分で行うリスクは、次のとおりです。
- 目に見えない細菌などにより感染症のリスクがある
- 一般的な消臭剤でも臭いを取り除くことはできない
- 壮絶な現場の清掃となるため精神的苦痛がある
- 素人作業では時間がかかり、腐敗が進み取り返しがつかなくなる
特殊清掃が必要な現場は、特殊な機械や薬剤を使用しないと、取りきることができないことがほとんどです。
そのため、安易に自分で行うことはしないで、まずは業者に相談するようにしましょう。
次の6章で特殊清掃を利用した方が良いケースを解説しますので、特殊清掃を依頼するか悩んでいる方は読み進めてください。
5-2.特殊清掃はどのタイミングで頼めば良いですか?
特殊清掃が必要だと判断したら、早急に業者に依頼しましょう。
特殊清掃が必要な現場では、時間が経てばたつほど臭いや汚れがひどくなり、それらを除去するのに時間やコストが加算されていきます。
例えば、孤独死の現場では、亡骸は腐敗がどんどん進み、部屋中に死臭や腐敗臭が充満します。時間が経てばたつほど、体液や血液が床に染みわたり、床を解体しないと汚れや臭いが取れないこともあります。
また、臭いが部屋からあふれ出ると近隣住民に迷惑がかかってしまうでしょう。
そのため、特殊清掃が必要だと判断したタイミングでなるべく早く業者に依頼しましょう。
5-3.死臭や腐敗臭って本当に取れますか?
死臭や腐敗臭は完全に取ることは可能です。
死臭や腐敗臭を消すには、次の2つの作業を確実に行わなくては、完全に取りきることはできません。
①悪臭の元を完全に除去
②悪臭をオゾンによる化学反応により変化させる
この2つの技術を持っている業者であれば、完全消臭することができます。
完全消臭できる特殊清掃業者の見分け方を詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。
5-4.近隣に知られずに清掃を完了させたいのですが可能ですか?
希望があれば、近隣に知られないように作業を行うことは可能です。
ただし、作業内容によっては建物の近くにトラックを駐車し、積み入れ作業が必要な場合があります。
近隣住民の方の迷惑にならないように細心の注意を払って作業をします。
5-5.室内の状況が分からない状態でも対応できますか?
室内の状況が分からなくても、対応は可能です。
孤独死や自殺、事件などにより特殊清掃が必要な場合は、遺体発見後すぐに警察が来て現場検証が始まります。
現場には規制線が貼られるため、室内の状況を把握している人の方が少ないので安心してください。
6.特殊清掃業者を利用した方がよいケース
「特殊清掃の作業内容やおよその値段は分かったけれど、本当に特殊清掃を業者に頼む必要はあるのかな?」とお悩みの方も多いかもしれません。
孤独死発生現場やゴミ屋敷でも、それほど汚れが酷くない場合は、依頼するべきかどうか迷いますよね。
たしかに特殊清掃は必ずしも行う必要はありませんが、以下のようなケースでは依頼することをおすすめします。
特殊清掃業者を利用した方が良いケース
①事故や事件・孤独死などで人が亡くなった場合
②とても自分では片付けられないようなゴミ屋敷
③糞尿や臭いがひどいペット屋敷
④火災・水害発生現場
上記の4つのケースで共通することは、「ひどい臭いが発生する可能性がある」ということです。
ひとつずつ詳しく説明します。
6-1.① 事件や事故・孤独死などで人が亡くなった場合
部屋で人が亡くなった場合に発生する臭いは、死臭です。
死臭は人間の体内に潜んでいる殺菌が増殖し、遺体を分解することによって発生する臭いです。
亡くなってから発見されるまでの日数にもよるものの、早ければ死後2〜3日程度で臭いが発生し始めると言われています。
死臭は尋常ではないほどの悪臭で、少し掃除をした程度ではなくすことはできません。
害虫をよせつけないためにも、なるべく早く特殊清掃を呼び、臭いを完全になくすことが重要です。
6-2.②とても自分では片付けられないようなゴミ屋敷
ゴミ屋敷もまた、ひどい臭いが発生しやすい場所です。
ゴミ屋敷では、ゴミが腐った生ゴミ臭やカビ臭・アンモニア臭などの臭いが床や壁に染み付いてしまっています。
よってゴミを処分した程度では、臭いを完全に取り除くことはできません。
特殊清掃業者では、ただゴミを処分するだけでなく、完全消臭や清掃まで行います。
6-3.③糞尿や臭いがひどいペット屋敷
ペット屋敷では、糞尿やフェロモン臭などの臭いが充満しています。
また死んだ犬や猫から、腐敗臭や体液の臭いが出てしまっているケースも多く見られます。
特殊清掃では専門的な消臭作業を行うほか、場合によっては床の解体作業などを行い、臭いの原因物質を徹底的に除去します。
6-4.④ 火災・水害発生現場
少し意外に感じるかもしれませんが、火災や水害の発生現場も臭いが発生しやすい場所の1つです。
火災現場では「火災臭」と呼ばれる火災独特の臭いが残るほか、水害現場では泥や水に含まれた細菌から、異臭やカビが発生することも多いです。
火災や水害発生後の作業内容により、引き続き同じ家に住めるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
同じ家に住み続けるためにも、迷ったら特殊清掃を呼ぶことをおすすめします。
もちろんハウスクリーニングでも汚れは取り除くことができますが、臭いを完全に除去することは不可能です。
特殊清掃では、専用の薬剤やオゾン脱臭機と呼ばれる機材を使用するため、短時間で臭いを完全に消し去ることができるのです。
高いからと特殊清掃を呼ばずに自力で解決しようとすると、後から異臭に悩まされるかもしれません。
特殊清掃を呼ぼうか迷った場合は、トラブルの発生を防ぐためにも、一度問い合わせることをおすすめします。
特殊清掃と臭いについては以下の記事でより詳しく解説していますので、あわせてご一読ください。
7.安心して利用できる特殊清掃業者の選び方
特殊清掃業者に依頼する際に最も頭を悩ませるのは、「どの業者に依頼して良いか分からない」ということでしょう。
特殊清掃業者の中には技術レベルが低い業者も存在するため、以下の4つのポイントを意識して選ぶことが重要です。
- 豊富な実績がある
- 完全消臭保障がある
- 見積もりが明確
- 契約書の締結があるか
ここでは、依頼前に確認したい4つのポイントを紹介します。
7-1.豊富な実績がある
まず確認したいポイントは、豊富な実績があるかどうかです。
特殊清掃業者の中には、遺品整理など他の仕事をメインの業務としており、その付随サービスとして特殊清掃を受け付けている業者も存在します。
もちろん他のサービスを提供していても、きちんとした対応を行ってくれる業者は多いですが、中には特殊清掃に関する技術レベルが低いにも関わらず、仕事を引き受けている業者もあります。
特殊清掃において重要な「完全消臭」には多くの経験や高い技術が必要になるため、実績が少ない業者の場合は、臭いを完全に消すことができないケースも多く見られています。
思ったような効果を感じられず、後から違う業者に頼み直すことにならないように、依頼時は実績の豊富な業者を選ぶと良いでしょう。
7-2.完全消臭保証がある
完全消臭保障があるかも確認すべきポイントです。
先述の通り、消臭は特殊清掃において最も重要な作業と言っても過言ではありません。
会社のホームページを確認し、ただ消臭技術があると書いてあるだけでなく、どのような機材を所持しているのか、具体的な消臭方法が書かれているかなどの点を良く確認しましょう。
特殊清掃が必要な現場の臭いは、技術とノウハウがなければ完全消臭は不可能です。
完全消臭保証がない業者は、消臭技術に自信が無いということです。
そのため、完全消臭保障があるかどうか確認するようにしましょう。
7-3.見積もりが明確
複数の業者で迷ったら、一度見積もりを依頼してみましょう。
優良な特殊清掃業者では、明確な料金プランが用意されているため、分かりやすい見積もりを提示してもらえます。
しかし悪質な業者では、わざと不明確な見積もりを提示し、後から「追加費用」や「オプション」などの名目で高額な費用を請求するケースも多いです。
見積もりの内容に不明点がある場合は、必ず依頼前に質問し、納得できる業者に依頼するようにしましょう。
7-4.契約書の締結があるか
作業前に契約書の締結があるか確認してください。
契約書とは、契約内容を明確にし、また後日の証拠とするために作成される文書です。
万が一、トラブルが発生した場合、契約書がなければ「言った、言わない」という紛争が起こる可能性があります。
例えば、完全消臭保障があると聞いて作業を依頼したが、臭いが取れていなかった時で見ていきましょう。
この場合、契約書の内容に「完全消臭保障」が記載されていれば、臭いが取れていないことを主張し、再度作業を依頼することができます。
しかし、契約書を交わしていなかった場合、「そんなこと言ってません」「追加作業は追加料金です」などと言われてしまう可能性があります。
後々のトラブルを回避するためにも、契約書の締結があるかどうか確認するようにしましょう。
特殊清掃業者の選び方を詳しく知りたい人は、下記の記事をご覧ください。現場別で押さえるべきチェックポイントや悪徳業者の見分け方を解説しています。
特殊清掃の業者選びはとても重要です。
当社でも「他社が行った特殊清掃の手直しをして欲しい」という相談が多くあります。
以下の動画では、特殊清掃業者の選び方の重要性を解説していますので、ぜひご覧ください。
8.特殊清掃は「リスクベネフィット」におまかせください
ここまで、特殊清掃の作業内容や、特殊清掃業者の選び方について紹介しました。
特殊清掃は値段が高いため依頼を迷うかもしれませんが、自己流で作業を行うことで、後から異臭などのトラブルに悩まされるケースも少なくありません。
孤独死や災害・ゴミ屋敷の片付けなどは、迷わず専門知識のある特殊清掃業者に任せることをおすすめします。
特殊清掃に特化した数少ない特殊清掃業者である「リスクベネフィット」では、孤独死発生現場や火災現場などの特殊清掃を承っています。
遺体の発見が遅れ死臭が気になる場合や、ペットの糞尿やフェロモン臭がひどい場合も、弊社独自の特許技術によりまた人が住める状態に戻します。
「薬剤散布・オゾン燻蒸・コーティング」の3つの工法による、完全消臭が可能です。
特殊清掃のより詳しい費用を知りたい場合や、特殊清掃に関するお困りごとがございましたら、以下よりお気軽にお問い合わせください。
9.まとめ
この記事では、特殊清掃とは何か詳しく解説をしてきました。
特殊清掃とは、ハウスクリーニングでは落すことが難しい汚れや臭いを、専用の機材や薬剤を使って行う清掃です。 |
特殊清掃が必要となるケースは、孤独死や自殺などの部屋、ゴミ屋敷、災害現場、ペット屋敷などを清掃する場合です。
これらの現場では、大量のゴミや遺品、体液や血液、汚染物が付着している可能性があり、さらに悪臭や害虫の発生も考えられ、通常のハウスクリーニングでは対応が困難となります。
特殊清掃とハウスクリーニングの大きな違いは、ハウスクリーニングは「清掃のみ」の作業内容に対して、特殊清掃では清掃のみに留まらないことにあります。
特殊清掃の作業内容は、以下のとおりです。
家の状況 | 特殊清掃の作業内容 |
---|---|
孤独死 | ・消毒 ・害虫駆除 ・汚染物の除去 ・消臭 ・床の解体やリフォーム |
ゴミ屋敷 | ・消毒 ・害虫駆除 ・ゴミ処理 ・消臭 ・清掃 |
水害 | ・排水 ・汚泥の除去 ・消毒 ・消臭 ・床上清掃 ・家財撤去 ・解体作業 ・カビ除去 |
火災 | ・火災ゴミの分別・梱包 ・解体作業 ・煤清掃 ・ケレン作業(煤などの汚れを落とす作業) ・有害物質酸化分解 ・消臭 ・ダイオキシン濃度測定 |
ペット屋敷 | ・フン除去 ・家財のフン拭き取り ・床等の解体やリフォーム ・除菌作業 ・フェロモン臭の分解 ・消臭 ・亡骸除去 |
上記のように、特殊清掃の作業内容はその家の状況によって大きく異なるほか、消毒や消臭に限らない幅広い作業が必要になります。
特に孤独死発生現場や火災・水害・ペット屋敷などは、壁紙や床などに臭いが染み込んでしまうことが多く、掃除をして一時は臭いが軽減されても、数日経って臭い戻りをしてしまうケースが多く見られます。
特殊清掃を業者に依頼したほうが良いケースは次のとおりです。
①事故や事件・孤独死などで人が亡くなった場合
②とても自分では片付けられないようなゴミ屋敷
③糞尿や臭いがひどいペット屋敷
特殊清掃業者を選ぶときは、次のポイントを押さえましょう。
◎豊富な実績がある
◎完全消臭保障がある
◎見積もりが明確
◎契約書の締結があるか
この記事を参考に、あなたが特殊清掃の内容を把握し、適切な業者に依頼できることを願っています。